国立研究開発法人 理化学研究所(理研)の客員主管研究員に、音楽プロデューサーの小室哲哉氏が就任し、人工知能(AI)を活用した作曲支援システムの研究を行うと日本経済新聞などが報じています。研究グループは2021年にAIを活用した音楽アプリも公開しています。
小室氏、AIを活用した音楽解析研究に参画
小室哲哉氏は3月1日付けで理研の客員主管研究員に就任し、楽曲の構造を科学的に分析する生成音楽理論(Generative Theory of Tonal Music:GTTM)の研究者である浜中雅俊チームリーダーとともに、「AIに基づく作曲支援システムと作曲家の共同作業に関する研究」に取り組みます。
小室氏の作曲した約1,600曲を分析して特徴を解析することでAIを使った曲作りや、「小室哲哉氏を解析したAI」と「小室哲哉氏」の共演なども検討しているとのことです。
AIを活用した音楽アプリを5本発表
理研の浜中雅俊博士は、自らがエレキベースを演奏するヘヴィメタルマニアでもあります。研究成果を多くの人に役立ててもらうべく、2021年5月には、5本のiPhone/iPad向けアプリを発表しています。
SoundScopePhone(サウンドスコープフォン)
曲の中で特に集中して聴きたいパートを自由に強調できるiPhoneアプリです。
ヘッドホンのセンサーに頼らず、AIを活用してiPhoneのインカメラの画像解析と、iPhoneの加速度とジャイロセンサーを統合し、角度を検出しています。
※アプリの金額については記事執筆時の価格を記載しております。インストール前に、「App Store」での表示価格をご確認いただきますようお願いします。
MelodySlotMachine(メロディスロットマシン)
スロットマシンのようなダイヤルを回転させることで、音楽をコントロールし、新しい組み合わせのメロディーを生成する体験ができるiPhoneアプリです。
ダイヤルを回転させた際にメロディーを滑らかにつなげるために、AI技術「メロディモーフィング手法」が活用されています。
※アプリの金額については記事執筆時の価格を記載しております。インストール前に、「App Store」での表示価格をご確認いただきますようお願いします。
BandNavi(バンドナビ)
音楽を再生すると、その楽曲を演奏しているミュージシャンの過去に所属していたバンド、ライブでゲスト出演したバンドなどの情報を知ることができ、YouTubeの動画鑑賞や楽曲データ購入も可能なアプリです。
iPhone用の「BandNavi」とiPad用の「BandNaviHD」があり、「BandNaviHD」ではミュージシャンどうしのつながりを表示できます。
※アプリの金額については記事執筆時の価格を記載しております。インストール前に、「App Store」での表示価格をご確認いただきますようお願いします。
※アプリの金額については記事執筆時の価格を記載しております。インストール前に、「App Store」での表示価格をご確認いただきますようお願いします。
GTTM タイムスパンツリーエディタ
音楽理論GTTMを学ぶための教育・研究アプリです。AIを導入し、音楽構造分析の自動化の分析性能向上を図っています(本稿執筆時点ではApp Storeで未公開)。
Source:日本経済新聞, 中日スポーツ, 理化学研究所 (1), (2)
Photo:小室哲哉/Twitter
(hato)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-440987/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania