日本では、2022年4月に施行される改正個人情報保護法で、サードパーティークッキー(ユーザーが閲覧したサイトと異なる広告事業者のサーバーが発行するクッキー)が廃止予定。そのため、クッキーに依存しない新たなマーケティング戦略の構築が急がれています。
そんななか大日本印刷株式会社(以下、DNP)は、GumGum Japan株式会社(以下、GumGum)と連携を開始。クッキーに依存せずターゲットに最適な広告を選択して配信する「GumGumターゲティング」を、DNP独自の広告取引経済圏「DNP Marketplace」にて提供します。
Webページの文脈に沿った広告を多彩に展開
「GumGumターゲティング」は、生活者が閲覧しているWebページの文章と画像をAIで自動解析し、その文脈(コンテキスト)に沿った広告を高精度に選択して配信するサービス。これにより、クッキーを用いて生活者を追跡することなく、個々の興味に合わせた広告を掲載できるということです。
配信する広告は、広告主となる企業が訴求したい内容に合わせた多彩な広告表現(クリエイティブ)で企画・制作されます。
各企業が提供する文章や画像などの素材を生かし、Webページの文脈に合わせた多様なクリエイティブを展開することで、企業や製品のブランドイメージの強化・向上につなげるようです。
独自の広告取引経済圏「DNP Marketplace」
そんな「GumGumターゲティング」が、DNP独自の広告取引経済圏「DNP Marketplace」に組み込まれます。
「DNP Marketplace」は、生活者の興味・関心データをAI分析し、高精度なターゲティングで広告を配信するプラットフォーム「DNP BookAD」と、優良な広告枠を提供する「DNP BookAD for Publishers」を組み合わせたサービス。これにより広告主は、DNPと取引実績のある大手出版社などが運営する優良媒体へ優先的かつ効果的に広告を配信できます。
つまり、広告はDNPが持つ優良媒体のなかで広告主の要望に沿った広告枠へ配信されるということ。また、意図しないところへの広告表示を削減できるという点も大きなポイントでしょう。
この「DNP Marketplace」において「GumGumターゲティング」を提供することで、より訴求力の高い広告を最適な生活者へ届けられるかもしれません。
今後は「共通ID」などの活用も視野に
改正個人情報保護法でサードパーティークッキーが廃止になることで注目を集めているのが「コンテクスチュアル・ターゲティング広告」。まさに「GumGumターゲティング」で提供する、Webページ解析で最適な広告を選び出して配信する広告のことです。
GumGumは、このコンテクスチュアル・ターゲティング広告をグローバル展開し、不適切な広告を掲載せず広告主・媒体のブランドイメージを守る“ブランドセーフティー”で多くの実績を有しています。
DNPもまた「GumGumターゲティング」によるコンテクスチュアル・ターゲティング広告を通じて、企業ブランディングの強化・向上をサポートする構え。さらに、広告主や広告媒体の顧客・会員・Web訪問者など本人承認を得て収集・保有する“ファーストパーティーデータ”に対して不可逆的な暗号化を行い、個々のIDと連動させて生成する匿名のID「共通ID」などの活用も視野に入れているようです。
PR TIMES
大日本印刷株式会社(DNP Marketplace)
(文・Higuchi)
- Original:https://techable.jp/archives/174752
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口