もはやAppleをコンピュータ(ハードウェア)の会社と形容するのは適切ではないかもしれません。ソフトウェアのみならず、エンタテインメントでも圧倒的な存在感を発揮している同社が、新たに全米プロフットボールリーグ(NFL)の配信権入札に意欲を示していることが分かりました。
入札額は数十億ドル規模に
日本にとって野球が国民的スポーツであるように、米国でもアメリカンフットボールのイベントは一大祭典となっています。とりわけフットボールリーグの中でも頂点に位置するNFLの優勝決定戦、スーパーボウル(Super Bowl)は全米最大のスポーツイベントとして知られています。
この巨大な“金のガチョウ”を、全米最大級のテック企業が無関心でいるはずもありません。Front Office Sportsによると、Appleは現在、NFLの日曜昼の試合を視聴可能な放送パッケージ「サンデーチケット」の配信権に対して入札を、数十億ドル規模で検討しているのだそうです。
1994年以来、サンデーチケットはDirecTVが保有しており、同社の保有する衛星放送で放映されてきました。しかし、この契約が2022年で切れるほか、DirecTVの経営が順調でないことなどから、2023年以降は別の会社が権利を保有するとみられています。
Amazonも強い関心
Appleは先日、Apple TV+でもNFLのドキュメンタリーを発表したばかりですが、関心を示しているのは同社だけではありません。
年間30億ドル以上(3,450億円)もの資金を用意できる企業は限られているものの、昨秋時点ではAmazonのほかDisney傘下のESPNが関心を示していました。すでにAmazonは年間10億ドル(約1,150億円)で、木曜夜の放映権をFOXから引き継いでいます。
Appleが入札を検討していることについて、ニュースサイトArs Technicaは「2,000億ドル(約23兆円)以上の現金と有価証券を保有する企業にとって、これははした金に等しい」とし、少なくとも金銭面で権利を獲得することに障壁はないだろうと指摘しています。
なお、Appleは野球の最大団体であるMLBとも平日放映権を交渉しているとされており、いずれにしてもプロスポーツのライブ配信に前向きな様子が伝わってきます。
Source:Ars Technica,CNBC
(kihachi)
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- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania