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Instagramのアプリ「Boomerang」と「Hyperlapse」がアプリストアから姿を消す

Instagram(インスタグラム)が「Reels(リール)」などの新しい取り組みに注力するため、独立した動画アプリ「IGTV」を終了する計画を明らかにしてから1週間後、同社がさらに2つの古いアプリをアプリストアから引き上げたことが確認された。2014年に初めて登場したタイムラプス動画アプリ「Hyperlapse(ハイパーラプス)」と、2015年にリリースされたループ動画アプリ「Boomerang(ブーメラン)」だ。

Apptopia(アップトピア)からTechCrunchに提供されたデータによると、HyperlapseとBoomerangが削除される前のアプリストアにおける最後の日付は、2022年3月1日だったという。

この2本のアプリのうち、インストール数が多かったのはBoomerangの方だ。Apptopiaのデータによると、Boomerangの通算グローバルダウンロード数が3億100万であるのに対し、Hyperlapseはわずか2300万に留まっている。さらに、Boomerangは削除された時点においても1日平均2万6000件のダウンロードがあったと、Apptopiaは言及している。しかし、BoomerangはApple(アップル)のApp Store(アップ・ストア)とGoogle Play(グーグル・プレイ)の両方で提供されていたが、HyperlapseはiOSでのみ利用可能だった。

Instagramはブログで削除を正式に発表してはいないものの、ソーシャルメディアコンサルタントのMatt Navarra(マット・ナヴァラ)氏や、Twitter(ツイッター)ユーザーの@KenSchillinger氏、@WFBrother氏など数名が、アプリが削除されたことについてツイートしている。

この2つのアプリが廃止されても驚きはない。どちらも元々は、Instagramの旗艦アプリを停頓させることなく、Instagramユーザーに新たなクリエイティブツールを提供するためのものだった。しかし、そのメインアプリに、あまりにも多くの機能を詰め込みすぎることに対する同社の懸念は、すでに過去のものとなっている。現在、Instagramでは、写真や動画の投稿、Stories(ストーリーズ)、TikTokのような短い動画コンテンツ(Reelsのことだ)、ライブ動画オンラインショッピング限定商品を紹介するDrops(ドロップ)などさまざまな機能が提供されている。実際、現在はInstagram内で多くのことが行われており、同社がメインの投稿作成ツールである「コンポーズ」ボタンを、画面中央下から右上の届きにくい場所に移設したほどだ。

一方、Instagramにとって、クリエイティブエフェクト用アプリの必要性も、もはや意味がない。もうかなり前に、クリエイティブツール一式がInstagramカメラに統合されてしまっているからだ。例えば、Instagramが数年前にBoomerangに新しいエフェクトを追加した際には、SloMo(スローモ)やEcho(エコー)、Duo(デュオ)のように、直接Instagram自体に導入された。そして今、Instagramがユーザーにクリエイティブな動画作成を望む場合、同社はそのような機能をReelsに追加する。

さらに、IGTVの停止を確認した際にInstagramが言ったように、今はメインアプリの中から、できるだけシンプルに、動画を発見したり作成したりできるようにしたいと、同社では考えているのだ。

また、「Phhhoto(フォート)」というアプリで知られるかつてのInstagramのライバルが、2021年11月にMeta(メタ)を訴えたことも注目に値するだろう。Phhhotoは、当時のFacebook(フェイスブック、現在のMeta)が、PhhhotoをInstagramのソーシャルグラフから切り離し、その上、Phhhotoの中核機能であるループ動画をコピーしてBoomerangを展開したとして、反トラスト法違反の疑いで訴えている。

HyperlapseとBoomerangがアプリストアから消された一方で、写真からコラージュを作成できるInstagramの「Layout(レイアウト)」アプリは、当分の間、利用可能のままになるようだ。InstagramはLayoutを削除しないことを認め、Boomerangの機能は引き続きアプリでサポートするとしている。

「私たちはメインアプリにより力を注ぐため、スタンドアロンのBoomerangとHyperlapseアプリのサポートを廃止しました」と、広報担当者は述べている。「私たちは、Instagramで人々が創造的になり、楽しむことができる新しい方法に、引き続き取り組んで参ります」と、彼らは続けた。

画像クレジット:Jaap Arriens/NurPhoto / Getty Images

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(文:Sarah Perez、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

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