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震災から11年。八千代市消防本部がウエアラブルカメラを試験導入、人命救助にもDXの波

千葉県八千代市消防本部は、セーフィー株式会社(以下、セーフィー社)が開発・運営するウェアラブルクラウドカメラ「Safie Pocket2(セーフィー ポケット ツー)」を試験導入し、訓練形式の人命救助実証試験(以下、実証試験)を実施しました。

遠隔からリアルタイムで現場の映像を確認

セーフィー社は、「映像から未来をつくる」をビジョンに掲げ、防犯カメラ・クラウド動画サービスを提供している企業です。

同社が開発したSafie Pocket2は、バッテリーとSIMを内蔵した手のひらサイズのクラウド録画型ウェアラブルカメラ。

カメラの電源を入れるだけで、遠隔からリアルタイムで現場の映像を確認することができます。そのほか、付属のヘッドセットを装着した現場従事者と会話できる通話機能を搭載しています。

撮影した動画はSafieクラウドに保存され、後日録画の振り返りをしたり、映像データをダウンロードしたりすることが可能です。

進化が期待される「防災DX」

2011年3月11日、東日本大震災が発生し、多くの人が被災しました。

震災から11年経った現在、災害発生時には多くの自治体が、住民の安否確認や被害状況を把握するために、電話や無線で情報収集や整理をおこなっています。

防災分野では「現場の正確かつ迅速な状況把握・判断をどう推進するか」に関心が寄せられると同時に、あらゆる技術を駆使して災害対応の効率化を目指す「防災DX」が期待されています。

そんななか、内閣府は2020年2月に「防災×テクノロジー」タスクフォースを設置し、防災テックを活用するための施策を検討。その後議論を重ね、同年の6月にテクノロジー活用の将来像や今後の推進方策についてのとりまとめを公表しました。

災害発生時に組織を超えた連携を実現するために、自治体のニーズと民間企業が持つ先端技術をどうマッチングさせるかに注目が集まっています。

患者の重症度を踏まえた活動方針の決定が可能に

そこで千葉県八千代市消防本部は、Safie Pocket2を活用した訓練形式の実証実験を実施。

同製品の活用によって災害現場の状況をより正確かつ迅速に把握、判断できるようになったとのこと。

実験中、隊員は装着したカメラで付近の様子を写し、状況を把握・共有しました。

担架で救助者を運び出す際には、救助者の様子をカメラで接写。指令室に映像を共有し、患者の重症度を踏まえ全体の活動方針が決定できたようです。

狭い空間での救助活動では、隊員カメラを先行して投入し、要救助者の様子をいち早く確認できるように。

また、録画した動画を使って、活動隊員が消防活動の行動を振り返ることができるようになったといいます。

映像と音声の二軸で現場の状況を判断

実際の火災現場で活用されている無線機や通信用マイクは、水滴や粉じんで脆弱化し連絡手段として機能しないケースがある、という課題を抱えています。

しかし、今回はSafie Pocket2の活用で、現場の状況を映像と音声の二軸で判断することができたとのこと。

両者は「通常業務に支障をきたすことがないうえ、部隊の指揮権者が情報を網羅的に把握し、各部隊に適切な指示を出すことができる状況を作り出せたことも特徴的でした」と語っています。

セーフィー社は今後も、企業から個人まで誰もが手軽に利用できる映像プラットフォームを目指し、クラウド動画サービスを提供していく方針です。

PR TIMES(1)(2
セーフィー株式会社
Safie Pocket2
内閣府

(文・Haruka Isobe)

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