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ANA出資のACD、WeChat内でバーチャル日本旅行実施中。中国人参加者のべ70万人超

ANAホールディングスが出資する株式会社ACD(以下、ACD)は、中国向けの越境EC事業やアプリライブ配信事業などを通じ、日本の製品・文化などを中国市場へ発信しています。

そんな同社の事業のひとつが、中国最大級のSNS「WeChat」内で展開する自社メディア「日本旅游指南」。ここでは、日本各地のバーチャル旅行を実施していて、このたび累計視聴者数が約73万人を突破したことを発表しました。

「WeChat Channels」の公式メディア

「日本旅游指南」は、WeChat内で短尺動画配信やLIVE配信を可能にするTikTokのような機能「WeChat Channels」にて、越境LIVEライセンスを取得した公式メディア。12億人のWeChatユーザーに向け、日本の製品・観光情報を在日中国人が発信しています。

そんな「日本旅游指南」で実施しているのがバーチャル日本旅行。これまで長野県・鳥取県・島根県・愛媛県・沖縄県のバーチャル旅行を展開し、延べ73万の中国人が参加したといいます。

バーチャル日本旅行、人気は島根県!

バーチャル日本旅行で人気を博したのは今年1月開催の島根県のツアー。出雲・松江・安来という2泊3日の行程で、松江だけでも約16万2000人が参加、旅行全体の累計視聴数は29万5000に上ったといいます。

また、最もインタラクティブだったのは、2021年12月に開催した5泊6日沖縄ツアーでの与那覇前浜ビーチのライブだったようです。このライブでは、ガイドの細かい説明や現地にいないユーザーの買い物代行など実際の旅行さながらの体験を提供し、9600件以上のコメントが寄せられたといいます。

このほか、鳥取県の鳥取砂丘や大山、愛媛県の道後温泉、長野県の北アルプス 白馬岳など、各地の名所が紹介されたようです。

ACDがつなぐ日本と中国

中国国内には、グレートファイヤーウォールと呼ばれるネット検閲システムがあるため、日本のSNSやWebサイトを閲覧するのは困難だといいます。この状況は、中国市場開拓を目指す日本企業や自治体にとって厳しいハードルと言えるでしょう。

そこでACDは、中国大手IT企業であるテンセント社やアリババ社と提携。中国人を中心に約12億人が利用するSNS「WeChat」内にて、商品・サービスの販促から注文管理までできるミニプログラムの開発・運用を可能にするサービス「WeSearch」を日本企業・自治体向けに提供しています。

また、関税がゼロになる越境ECサイト「全日空海淘」や、2020年にアリババ社からのオファーを受け出店した中国向けオンラインショップ「全日空海外旗艦店」なども展開。日本各地の特産品を販売しています。

ACDは、このような中国市場開拓を全方位的に支援するサービスを日本製品の販路拡大とともに、アフターコロナの将来的な誘客につなげたいとしています。

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株式会社ACD(1)(2

(文・Higuchi)

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