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EU議会、デジタル市場法について合意〜App Storeへの影響大か

eu 旗 フリー素材 欧州連合 欧州委員会
 
欧州連合(EU)の加盟国からなる欧州議会は、ユーザーがサードパーティーのストアからアプリをダウンロード可能にするよう、プラットフォーマーに命じる法律について合意しました。この法律が施行されれば、iPhoneユーザーはApp Store以外からのアプリ入手が可能となります。

サードパーティーとの健全な競争へ

欧州委員会と欧州議会は25日、デジタル市場法(Digital Markets Act:DMA)について政治的合意に達したと発表しました。
 
デジタル市場法とは、プラットフォーム上で自社製品やサービスを優遇することが禁じられ、純正アプリとサードパーティーアプリとの健全な競争が求められるようになります。また、特定アプリのプレインストールも不公平な優遇とされています。
 
デジタル市場法の下では、iMessageの他の事業者への開放のほか、サードパーティーの決済システム認可、Safariを始めとする純正アプリのアンインストールなどが想定されています。

再犯なら総売上高の最大20%相当を罰金

すべての企業が対象となるわけではなく、企業価値が750億ユーロ(約10兆円)、年間売上高が75億ユーロ(約1兆円)、月間ユーザーが4,500万人以上の企業が「ゲートキーパー」基準を満たすと判断され、デジタル市場法が定める義務に準拠する必要が出てきます。
 
AppleやGoogle、Facebookといったテック企業にとって、自社サービスを優遇することなく自由な競争に自らを置くことは死活問題と言えるでしょう。とりわけApp Store以外からのアプリダウンロード(サイドロード)を、セキュリティ上の懸念があるとして禁じてきたAppleにとっては、大きな方向転換を迫られることになります。
 
仮にゲートキーパーとされる企業がデジタル市場法に抵触した場合、最大で全世界の売上高の10%が罰金額として科されることになります。また再犯となると、罰金額の上限は20%に引き上げられます。
 
EUでテック企業規制法の整備に取り組んできたマルグレーテ・べステアー委員は、デジタル市場法が「10月のどこか」で発効する見込みだと述べているだけに、来年はアプリ業界の様相が様変わりしているかもしれません。
 
 
Source:MacRumors
Photo:Flickr/bobbsled
(kihachi)

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