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「MNPならiPhone一括1円」などの店頭覆面調査結果、総務省が公開

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総務省は4月25日に開催した有識者会合で、「iPhone一括1円」などの広告が出ていても回線契約なしには販売を拒否するなど、電気通信事業法に違反する可能性のある値引き販売に関する覆面調査の結果を公開しました。携帯キャリア4社は、再発防止に取り組むと説明しています。

違法販売(疑い含む)は全体の約1割

総務省は4月25日、「競争ルールの検証に関するWG(第29回)」「消費者保護ルールの在り方に関する検討会(第39回)」の合同会合を開催しました。
 
会合では、端末販売と通信契約の完全分離を定めた電気通信事業法の遵守状況を、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルの4キャリア店舗で実施した覆面調査の結果が公表されました。
 
調査対象となった531店舗のうち、7.5%にあたる40店舗で「違反と判断される」事案が報告されました。内訳は、「回線契約を条件とする2万円の上限を超える利益提供の提示」が18件、「非改選契約者への端末販売拒否」13件、「非回線契約者への端末購入サポートプログラムの提供拒否」が9件でした。
 
「違反が疑われる事案」との合計は52件(9.8%)で、昨年の調査(対象は楽天モバイルを除く3社)の20.5%からは低下しています。
 

 

「MNPなら割引増やす」「端末単体販売はできない」などの違法説明も

一部の家電量販店などで、「iPhone SE(第3世代)が一括1円」などと大幅な値引き販売がされていますが、この値引き販売は、回線契約と端末購入を抱き合わせにしている場合、電気通信事業法違反となります。
 
「回線契約を条件とする2万円の上限を超える利益提供の提示」とされた店舗スタッフによる説明としては、乗り換え(MNP)や光回線契約、クレジットカード契約との組み合わせでiPhoneを22,000円の上限を超えて割引する、といった、いずれも電気通信事業法の違反に当たる説明がされていました。
 
「非回線契約者への端末販売拒否」にあたる説明としては、「端末単体購入は1時間に1組と決まっている」「予約が埋まっている」「端末だけの販売はしていない。MNP用なら端末がある」といった事例が報告されています。

強制オプション加入などの報告も

総務省は、2021年9月に設置した「携帯電話販売代理店に関する情報提供窓口」に寄せられた情報も紹介しています。
 
情報には、販売代理店関係者からの「キャリアからの評価指標を達成するために、利用者のニーズに合わないオプション等を案内するしかない」といった声や、利用者からの「高齢の親が、機種変更に行ったら多くの不要なオプションに加入させられた」「無断で不要な有料オプション、電気、ホームルーターに加入させられた」などの被害が報告されています。

キャリア各社、不適切販売を認め改善を約束

会合では、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルの4社から、対象店舗への聞き取り結果が報告されています。
 
各社とも、不適切な販売があった事実を認め、スタッフ教育などの強化をはかり再発防止に努める、と述べています。
 
KDDIは、販売代理店の評価基準についても言及し、2021年6月に評価制度を見直し大容量プランの契約数を削除したほか、同年9月からは購入サポートを利用しない端末単体販売に対しても奨励金を設定したと説明しています。
 
 
Source:総務省
(hato)

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