サイトアイコン IT NEWS

米Apple、ユーザーがiPhoneを修理できるプログラムを開始、部品や工具を販売

Apple Self Service Repair Program セルフサービス・リペア・プログラム
 
Appleは現地時間4月27日、ユーザーがiPhone修理するための部品や工具を販売しマニュアルを公開する「セルフサービス・リペア・プログラム」の提供をアメリカで開始しました。今後、アメリカ以外でも提供予定です。

当初はiPhone12、13、SE3が対象、年内にMacにも

Appleの「セルフサービス・リペア・プログラム」は、AppleがiPhone修理に必要なパーツや工具を販売し、ユーザーによる修理を可能にするプログラムで、2021年11月に発表されていました
 
Appleは同プログラムを発表した際、2022年にアメリカで開始後、2022年のうちにアメリカ以外にも拡大予定と発表していました。
 
開始当初は、iPhone12シリーズ、iPhone13シリーズ、iPhone SE(第3世代)用のディスプレイ、バッテリー、カメラといった部品と修理に必要な工具類が提供されます。
 
2022年後半には、Appleシリコン搭載Macも同プログラムの対象に加わる予定です。
 
交換して不要になった部品は、Appleに返送すると割引に相当するクレジットとして受け取ることができます。
 
もちろん従来と同様、AppleやApple認定サービスプロバイダのほか、日本でも増えてきた独立系修理プロバイダでもAppleの正規部品を用いた修理を受けることができます。

修理マニュアルを公開、不要部品の返却で割引に

Appleは、iPhoneを修理するユーザーに対して、まず公式サイトで修理マニュアルを確認し、修理の手順を確認して必要な部品や工具を確認するよう案内しています。
 
現在、公式サイトではiPhone12シリーズ、iPhone13シリーズ、iPhone SE(第3世代)の修理マニュアルがPDF形式で公開されており、誰でも無料で入手可能です。
 

 
修理に必要な部品や工具は、Appleの「Self Service Repair Store(セルフサービス・リペア・ストア)」で販売されています。
 
例えば、iPhone13用のバッテリー、ネジ、ディスプレイ用接着剤がセットになった「iPhone 13 Battery Bundle」の販売価格は70.99ドルですが、不要になったバッテリーをAppleに送付すると24.15ドル相当のクレジットを受け取ることができるので、実質46.84ドルで購入できます。
 

 
 
なお、工具類は販売のほか、修理するiPhoneのモデルに応じた工具のセットを1週間49ドル(約6,300円)でレンタルもできます。
 

 

製品寿命を長くする取り組みも公開

Appleは、「セルフサービス・リペア・プログラム」の提供開始とあわせて、製品寿命を延ばし、修理しやすさを向上させる取り組みを紹介した資料「安全で信頼できるサービスと修理へのアクセスの拡大(Expanding Access to Safe, Reliable, and Secure Service and Repair)」も公開しています。
 

PDFで公開された資料には、iPhoneの進化の歴史として、初代iPhoneではSIMトレイだけだった交換可能な部品が、iPhone13ではバッテリー、ハプティック(触覚で操作をフィードバックする機構)、リアカメラ、メインロジックボード、ディスプレイ、ボトムスピーカー、トップスピーカー、筐体、TrueDepthカメラが交換可能となったことが紹介されています。
 
このほか、IP68等級の耐水防塵、サファイアクリスタル製のレンズカバー、医療グレードのステンレススチール、スクリーンのCeramic Shieldにより耐久性が向上しています。
 

 
 
Source:Apple (1), (2), (3), (4)
(hato)

モバイルバージョンを終了