Appleは4月28日(現地時間)、2022年度第2四半期(Apple独自の会計年度:2022年1月〜3月)の業績を発表しました。この結果にもとづいて、Appleの動向を長年追い続けてきたアナリストたちが今後の展望を予測しています。
第2四半期はしのぎ切ったが
Appleの第2四半期決算は、約973億ドル(約12兆円)の売上高となり、同四半期としては過去最高の数値となりました。一方で半導体不足によって、製品供給が需要に追いついていないことが明らかになり、今後の動向次第では40億ドル〜80億ドル(約5,200億円〜約1兆4,000億円)ほどの損失が計上されるとの可能性も述べられました。
こうしたAppleの決算内容と展望を踏まえ、投資銀行のアナリストたちが今後の業績について予測を立てています。
様々なリスクが今後目立つ可能性
Morgan Stanleyのケイティ・ヒューバティ氏や、JP Morganのサミック・チャタジー氏といった馴染みのアナリストは、いずれも第3四半期(4月〜6月)の業績が手放しで楽観できない内容になる可能性があると考えています。
新型コロナウイルス(COVID-19)感染症による中国のロックダウンは製造や物流に大きな影響を及ぼしていますし、激しい為替レートの変動やロシアでのApple製品販売停止も無視できません。
それでも彼らは、Appleが「安定さの指標」であり「需要の底堅さ」が依然として強力な武器となっていることを強調します。
懸念するほどの問題ではないとの見方も
最大の懸念とされている中国のロックダウンについても、限定的な影響しか及ぼさないとの見方が複数出ています。
例えば、Wedbush証券のダニエル・アイヴ氏は、ロックダウンの影響が第3四半期にピークを迎え、年後半には沈静化する可能性があるとし、実際には予想されているような収益の打撃は起きないだろうと予想します。
また、かねてより強気な予測で知られるLoup Venturesのジーン・マンスター氏は、こうした懸念を「サプライチェーンについてのお喋り」と一蹴、「本質的な成長のペースを覆い隠し、事業の健全性を見極めることを難しくしている」とし、大げさに語られていると指摘しました。
Appleの顧客は船を飛び降りない
マンスター氏は、適切なタイミングで新製品を入手できないからといって、忠実なAppleの顧客は船を飛び降りることはしないと表現したうえで、「Appleは世界で最高の消費者向けテック製品を作り、消費者も待つことを嫌がらない」と述べました。
確かにスマートフォン市場全体が縮小しているなか、トップベンダーの中では比較的好調だったAppleの業績を思えば、彼の強気な発言にも説得力が出るというものでしょう。
Source:AppleInsider
(kihachi)
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- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania