千葉大学発医療スタートアップの株式会社Smart119(以下、Smart119)は、救急情報システム「Smart119」と世界的位置情報アプリ「what3words」を連携させ、119番通報者の居場所をピンポイントで特定する新機能開発に着手しました。
今後、救急搬送効率化を目指した実証実験においてテスト運用を開始する見込みです。
世界中を3m四方に区切り、3つの単語を割り振る
「what3words」は、世界地図を3m×3mの正方形に区切り、各マス目に「///おおやけ・あらって・あかちゃん」のようにシンプルな3つの単語を組み合わせた“3ワードアドレス”を割り当てることで正確な位置情報を共有できるサービス。
「what3words」は現在、日本語を含む50言語に対応。iOS、Android、オンラインマップから利用できます。
通報者のスマホに“3ワードアドレス”を送信
今回Smart119は、AI・音声認識で救急指令センター・救急隊・病院間のリアルタイム情報共有を可能にする「Smart119」に「what3words」を導入し、119番通報者の居場所を正確かつ簡単に特定できる機能を開発すると発表しました。
その単語を救急指令センターのオペレーターへ伝達し、オペレーターがコンピューターに入力することで位置情報が表示されるということです。
この機能が実用化されれば、山間部など口頭では位置を伝えづらい場所への救助も迅速かつ正確に行えるかもしれません。
「what3words」の汎用性
「what3words」は、世界193カ国で利用されており、日本でも展開を加速中。たとえば、ドローンに搭載したり、Airbnbの滞在先を見つけたり、三菱自動車の新型エクリプス クロスで目的地を検索したりと、汎用性の高い位置情報サービスとして活用されています。
緊急システムとの連携で言えば、英国・米国・インド・シンガポール・南アフリカなどで展開中。国内での緊急システムとの連携は、今回が初となるようです。
(文・Higuchi)
- Original:https://techable.jp/archives/178431
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口