eSIMが登場するはるか前から、Apple共同創業者のスティーブ・ジョブズ氏はSIMカードスロットのないiPhoneを思い描いていたことが、iPodの父として知られるトニー・ファデル氏により明かされました。
デザイン上SIMスロットがないほうが良かった
コンピュータ歴史博物館でジャーナリストのジョアンナ・スターン氏のインタビューに答えたファデル氏は、初代iPhoneの新たな開発秘話を披露し、ジョブズ氏が“SIMスロットのないiPhone”を強く推していたという事実が判明しました。
初代iPhoneが発売されたのは2007年であり、eSIMが出るはるか前ですが、この当時でもCDMAという通信方式を使えばSIMなしでもキャリアネットワークへの接続が可能でした。
ジョブズ氏がSIMカードスロットがない仕様を好んだのは、デザイン上の好みのためであったそうです。
CDMAではうまくいかないとジョブズ氏を説得
ファデル氏は、よりシェアの大きかった通信方式GSMと比べて、CDMAは普及台数が少ないためうまくいかない、とジョブズ氏を市場データを使って説得する必要があったことも明かしています。
ファデル氏がジョブズ氏を説得しなければならなかったのはこの件が初めてではなく、ジョブズ氏がクリックホイール入力のiPhoneを作ろうとしていたときも、別のアプローチを取るよう促す必要があったことが、先日のインタビューで明らかになっています。
Source:9to5Mac
Photo:MB-one/Wikimedia Commons
(lexi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-454798/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania