半導体分析会社TechInsightsが、Galaxy SmartTag+(EI-T7300)とAirTagの超広帯域無線(UWB)チップを比較しています。両モデルに搭載されたUWBチップは、ダイサイズが似ていますが、構成は仕様は大きく異なるとTechInsightsは報告しています。
Galaxy SmartTag+のUWBチップ
TechInsightsの今回の報告は、Galaxy SmartTag+に搭載されているUWBチップを中心に取り上げたもので、AirTagの分解レポートは2022年4月に公開済みです。
UWBチップの製造元
Galaxy SmartTag+に搭載されているUWBチップは、NXP Semiconductor製のSR040です。同チップは、TSMCの40nm CMOSプロセスで製造されています。
SR040の構成
SR040は、UWBアナログフロントエンド・トランシーバ、複数の電源管理回路、複数のSRAMメモリ、Arm Cortex CPU、複数の汎用入出力ピン(GPIO:General-purpose input/output)で構成されています。
SR040のUWBアナログフロントエンド・トランシーバ
SR040のUWBアナログフロントエンド・トランシーバは、大きく2つにわけることができるとTechInsightsは説明しています。
下記画像の上部は高周波(RF:Radio Frequency)と中間周波数(IF:Intermediate Frequency)の位相同期回路(PLL:Phase Locked Loop)、下部は送受信回路です。
Apple U1との比較
TechInsightsは、AirTagのUWBチップであるU1とSR040を比較し、下記の通り報告しています。
- ダイサイズは大きく変わらない
- 電源回路がダイに占める割合が、U1は4%で、SR040は27%
- プロセッサとメモリがダイに占める割合が、U1は57%で、SR040は37%
- どちらもTSMCで製造されている
- U1は16nmプロセス、13層の配線層で製造されているのに対し、SR040は40nmプロセスで配線層は8層
Source:TechInsights, Galaxy SmartTag+/Amazon
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- Original:https://iphone-mania.jp/news-455008/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania