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Apple製品はどこから来ている?地図で見るサプライヤー:世界編

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iPhoneやMacなどのApple製品やその材料が、どの国・地域から来ているかを、Appleが公開したサプライヤー情報をもとに、地図にまとめてみました。

Appleのサプライヤー数、圧倒的首位は中国、2位は日本

Appleは毎年、「サプライヤー責任」Webサイトで報告書を公開し、労働条件や環境への取り組みについて紹介するとともに、世界中に存在するサプライヤーの詳細なリストを公開しています。
 

 
Appleは、公開しているリストが全てではないと説明していますが、世界のAppleサプライヤーは公開されているだけでも402社、拠点数は614にのぼります
 
Appleが公開している2020年版のリストをもとに、サプライヤーの分布を世界地図に配置してみました。サプライヤーが多い国・地域ほど色が濃くして配置すると、圧倒的にアジア地域、特に中国に集中していることがわかります。
 

 
全614拠点の国・地域別分布のトップ10は以下のとおりです。トップは全体の4割以上が集中する中国、2位は日本、3位はアメリカ、4位は台湾、5位は韓国でした。

 

  1. 中国:254拠点
  2. 日本:96拠点
  3. アメリカ:54拠点
  4. 台湾:37拠点
  5. 韓国:31拠点
  6. ベトナム:23拠点
  7. タイ:20拠点
  8. フィリピン:18拠点
  9. マレーシア:15拠点
  10. シンガポール:14拠点

 
サプライヤー拠点数上位の中国、アメリカ、台湾について、業種ごとの分布とともに、地図で見てみましょう。なお、サプライヤー拠点数で2位の日本は別記事で詳しくご紹介していますので、ぜひあわせてご覧ください。。

中国:幅広い業種の拠点。日本企業も目立つ

拠点数トップの中国におけるサプライヤーの分布をマッピングしてみました。沿岸部の江蘇省、広東省や上海市に、特にサプライヤーが集中していることが分かります。
 

 
大まかな業種のアイコンとともに、各省に拠点を置くサプライヤーを整理してみました。
 
特にサプライヤーが集中しているのは、江蘇省の78拠点、広東省の75拠点でした。3Mなどの素材・化学からFoxconnなどの製造請負まで、幅広い業種のサプライヤーが拠点を構えています。アルプスアルパインやジャパンディスプレイ、村田製作所などの日本企業の名前も目立ちます。
 

 
中国には、上海市(29拠点)、四川省(14拠点)、山東省(10拠点)にも多くのサプライヤー拠点が集中しています。
 
なお、河南省には、Apple最大のサプライヤーであるFoxconnが大規模なiPhone製造工場を持ち「iPhoneの町」の異名を持つ鄭州市があります。
 

 

アメリカ:カリフォルニアがトップ

Appleのお膝元でもあり、サプライヤー拠点数3位のアメリカについても見てみましょう。
 
拠点数トップはAppleと同じカリフォルニア州の10拠点でした。2位は南部テキサス州の9拠点、3位がオレゴン州の5拠点でした。
 

 
アメリカのサプライヤーは、AMDやIntelなどの半導体メーカーが多い傾向が目立ちます。
 

 

台湾:桃園、新竹、台北など北部に集中

台湾にある37のサプライヤー拠点をマップに配置すると、北部の桃園市に10拠点、「台湾のシリコンバレー」と呼ばれるサイエンスパークのある新竹市に7拠点、台北市に5拠点と、北部に集中していることが分かります。
 

 
iPhoneに搭載されるAシリーズ、Macに搭載されているM1シリーズの製造を担うAppleの重要サプライヤーであるTSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Company)は、桃園、新竹、台中に拠点を構えています。
 

 

中国の圧倒的存在感は続くか

アメリカと中国の政治的緊張や、パンデミックによる工場の操業停止など、Appleの生産能力が中国への依存度が高いことのリスクが指摘されており、Appleも「脱・中国」を進めていると報じられていますが、2020年の時点でも、中国への依存度が高い状況が続いていることがわかります。
 
なお、中国に続く成長市場であり製造拠点としても期待されているインドの拠点数は9で、ドイツと並んで11位でした。サプライヤー拠点数では中国の存在感が圧倒的ですが、今後はインドなどへのシフトが進むのか、引き続き関心が集まりそうです。

 
 
Source:Apple
(hato)

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