【秘密基地と小さな書斎実例集】
キャンプギアの機能美をいかしたインテリアにすれば統一感が生まれるし、ライフスタイルを表現できる。たけだバーベキューさんの自宅は、“見せる”と“隠す”を上手に使い分けた極上の趣味空間だ。
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キッチンと書斎のある2階はアウトドア、3階は寝室とリビングでアウトドアブランドのギアを使っているけれどインドアな雰囲気になるようにしているというのは、芸人のたけだバーベキューさん。つい先日引っ越しを終えたばかりで、玄関のある1階から居住空間である2フロア、そして屋上を自由に使えるなんともうらやましい環境だ。
2階の扉を開け、最初に目に飛び込むのは先輩芸人に譲ってもらったカラフルなテーブル。テーブルが主張しすぎないよう、アウトドアギアやメキシコ死者の日をモチーフとする雑貨を点在させたという。サボテンと相まって青空の下でくつろいでいるかのような気分に浸れる。
室内に飾られているランタンのいくつかは電気化しており、スイッチひとつでやわらかな光を放つ。夜の雰囲気もバッチリだ。
「この家は2面が窓で採光は万全。引っ越しを機に観葉植物を手に入れてアウトドア感を高めています」
隣にはバーベキューや狩猟関連の書籍、スタンレーのギアが並ぶ書斎が控えている。サイバトロンのバックパックや鹿角らとともに硬派な雰囲気を醸し出し、まるで秘密基地のよう。ダイニングとはガラリと変わっているのがおもしろい。
バーベキューを愛する日本唯一のBBQ芸人。最近はパックラフト&キャンプを楽しんでいるそう。現在自動二輪の免許を取得したいけれど時間が足りないと嘆く。狩猟免許を取得しておりハンターたけだの一面もある
■アウトドアギアは自宅でも使っています
3階リビングはゴロリと横になれるソファがどーんと構えているためだろう、2階の“太陽の下”っぽさは薄め。それでもリビング中央にネイチャートーンズのテーブルがあるなど、さりげなくアウトドアブランドのギアが配置されている。
「この家は結構収納場所が多いのが気に入っています。でもどうしても全部のキャンプギアが入るわけではありません。たとえば、シェラカップは友だちを自宅に招いたときに、取り皿として使っています。シェラカップならかなりの量をスタッキングできるし、あえて陶器の皿をいろいろ用意する必要はない。鉄のフライパンなんかもそう。キャンプでも自宅でも使えるマルチなギアです。自宅で使えるモノはしまい込まずに使うようにすることでギアに囲まれた生活空間となりました。それにアウトドアギアを飾ったり使ったりしていると“たけだバーベキューの部屋”って感じも出るでしょ」
個人的なキャンプはもちろん、イベントなどビジネスキャンプでも使うため、キャンプギアは増える一方。さらにパックラフトやハンティングギアなど、キャンプ以外の道具もある。
アウトドアギアに囲まれた趣味全開のたけださんの自宅にあるインテリアは、必要にかられて生まれたものだった。
【商売道具といえるキャンプ料理ギアはダイニング&キッチンでフル回転】
■ひとつずつ表情が違う鉄製品
キッチンにはmillioのハンドルをたためるフライパン、岡本祐季さんが作るゆきぱんなど鉄製品がズラリ。「鍛造のフライパンは一点ずつ表情が違うのがかっこいい」
■キャンプでも使える直火式エスプレッソメーカー
一息つくときに欠かせないのがコーヒー。「本格マシンのようなふわふわクレマができないのは残念ですが、直火式は野外でも手軽にエスプレッソを楽しめるのでどんどん増えていきました」
■キャンプ用調味料はアルミケースへ
東京・昭島のコールマンショップで見つけたアルミケースは、キャンプ用の調味料入れに。「シンプルなデザインで使いやすいんです。かっこいいし、復刻してくれればいいんですがね」
■スウェーデンの当たり前!? カリカリのワッフル
スウェーデン伝統ワッフルはハート型で薄くクリスピーだと、アウトドア好きモデルのヤンニさんに教えてもらったそう。気になりすぎてメルカリで探しだし、ゲットしたという。
■シェラカップ蒸籠は一人暮らしの味方!
「キャンプオーパーツの蒸しぇらはシェラカップで蒸し料理ができるという便利なギアです。ひとり分の少量の野菜やシュウマイを蒸せるので、自宅でもめっちゃ使っているんです」
■空き缶おろしから卒業できた天才ギア
大根おろしや野菜のスライスができるキャプテンスタッグのシェラカップ調理器。「野外では空き缶に穴を開けてその突起でおろしていたんです。複数の調理器をまとめられるし、これを考えた人は天才」
■切れ味が違うコーヒーミル
刃物で細かく切るコーヒーミル、ワンゼットプレッソのK-Pro。「豆の断面がきれいでクリアな味になるんです。エスプレッソ用の粉も購入するのではなく、これで準備しています」
■たためるジャグってスゴイ!
使わないときには薄くたため、バケツにもなるコラプズのジャグ。「インスタで知ったんですが、はじめて見たとき衝撃を受けました。スタンド付きなのも気が利いていると思いませんか?」
<新しく仲間入りしたお気に入りギア>
■じつは野外向きの漆加工の調理器具
漆職人によるアウトドアガレージブランド、ヌーのウイスキーカップと、フェデカとのコラボナイフ。漆は水にも熱にも強く、何よりも日本的な美しさが光ると気づき、ハマっているそう。
【大好きブランドがギッチリ詰まってワイルドな雰囲気プンプン】
■ソロキャンプギアとスタンレー製品
書斎の一角は、つい集めてしまうクラシックなスタイルのスタンレーギアや、いつでも出かけられそうにソロキャンギアを詰めたサイバトロンのバックパックがスタンバイしている。
■鹿角ハンガーで狩猟気分
鹿の角を使ったハンガーがハンターたけだっぽい。本来はタープポールなどに巻き付けるが、木製ラックの柱部分を利用して装着している。つるしているのはアウトドアマンのアンティークランタン。
■カーボンフレーム+木製棚板の不思議コンビ
LEKKERの3段棚は、カーボンフレームと木製棚板のコンビ。「棚板の重さでカーボンの軽さが帳消し。でも鉄フレームだともっと重くなるしね。なによりカーボンっていう響きがイイ」
<新しく仲間入りしたお気に入りギア>
■クローゼットの明かりにもなる
つるす・置く・磁石でくっつけるという3通りの使い方ができるポストジェネラル×ミカンのLEDランタン。「自宅ではクローゼットの中などちょっと暗い場所を照らすのに使っています」
■待ちに待ったカスタムキット
届いたばかり! オマデザインのレザーキットでハンマーと保冷缶をカスタムするという。「素材が全部そろったキット。いずれイチから革小物を作りたいと思っています」
【インドアを意識したプライベート空間にもキャンプファーニチャー】
■かわいいヴィンテージクーラー
草野球のチームメイト、ギャラップのスタッフにいただいたというヴィンテージクーラーボックス。「ホントは外でも使いたいけど、カッコよすぎて持ち出せません」
■キャンプ用ギミックがリビングにマッチ
「コンテナからテーブルへと変わるネイチャートーンズのサイドアップボックス&テーブル。このギミックが、リビングの細々したモノを入れるのにぴったりで。自宅専用になりました」
※2022年5月6日発売「GoodsPress」6月号68-71ページの記事をもとに構成しています
<写真/中里慎一郎 文/大森弘恵>
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/451653/
- Source:&GP
- Author:&GP