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CoeFontら、過去の音声からAI音声を生成。“新たな音源収録不要”で可能性は広がるか

株式会社CoeFont(以下、CoeFont)は、AI音声合成技術でAI音声を作成するプラットフォーム「CoeFont」を運営中。

そしてこのたび、デジタルハリウッド大学と共に、AI音声合成技術によって“過去の音声”からAI音声を生成することに成功しました。

AI音声を作成・公開・利用できる「CoeFont」

CoeFont」は、15分・500円の収録で自然な発声ができるAI音声を作成し、クラウド上で公開できるAI音声プラットフォームです。

ユーザーは、公開中のAI音声を使ったAI音声を作成することも可能。作成したAI音声が利用されるたびに作成者に収益を還元する仕組みです。

「CoeFont」内には、お天気キャスターやアスリート、プロ野球解説者など著名人の公式AI音声もあります。また、喜怒哀楽を表現できる音声合成キャラクターの声は無料で使えるようです。

過去の音源からAI音声を生成

今回は、CoeFontのAI音声合成を活用し、デジタルハリウッド大学 杉山学長のAI音声を生成しました。

杉山学長は、21年11月に筋萎縮性側索硬化症(以下、ALS)を公表。そして「声を失った後も、AI音声合成によって自由に声を発することはできないか」という杉山学長の思いから実現したのが今回の共同プロジェクトです。

通常のAI音声生成では、生成用に本人の声を収録します。しかし今回は、AI音声の社会実装に向けた特別な試みとして、新たに音源を収録せず過去の講演などの音源から良質な音声を選別してAI音声を生成したようです。

医療機関などでもニーズが高まる「CoeFont」

「CoeFont」はもともと、“すべてのクリエイターに声を届ける”というコンセプトでスタートしたサービス。ところが、声帯摘出者の利用という意図していなかった利用方法があることに気づきました。

そこで21年9月、声帯摘出者向けに無料提供を開始。今年3月には、ALS患者ならびに家族、支援団体に向けても無料提供を開始しました。

こうした流れのなか、声を失った人や失う可能性がある人、医療機関などでの活用が拡大しているといいます。CoeFont代表の早川氏は、今回の共同プロジェクトを通してAI音声合成の社会的な価値や可能性などを強く認識し、AI音声が社会のインフラとなるようなプラットフォームを目指したいとコメントしました。

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「CoeFont」

(文・Higuchi)

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