各種部品の値上がりや円安により、さまざまなものの価格が上がっています。
Apple製品も例外ではなく、Macシリーズが大きく値上げされました。
今のところiPhoneやApple Watchは値上げされていませんが、いつ値上げされてもおかしくない状況です。
そこで筆者は値上げ前にこれらをどのように購入すれば安くかつ損を少なくできるか検討し、実際に購入しましたのでその内容をご紹介します。
なぜ新しいiPhone/Apple Watch登場の3カ月前に現行製品を購入したのか?
Appleは例年、9月から10月にかけてiPhoneやApple Watchの新製品を発表および発売します。
それを考えると今これらを購入するのではなく、少し待ったほうがよさそうに思えますが、以下の理由から筆者は現行品であるiPhone13シリーズとApple Watch Series 7を購入しました。
なお、以下の内容は筆者が独自に考察したものであり、その正しさを保証するものではありません。
円安で新モデルが高くなりそう
現在、世界で急速に円安が進んでいます。
一時は135円半ばをつけ、さらに今後も日米の金利差が広がることから、140円に達するという予想も専門家から出ている状態です。
現在の円ドルレートに合わせてiPhone14シリーズの日本での販売価格が決められるとすると、iPhone13シリーズは1ドル=109円で価格が決められているといわれていることから、iPhone14シリーズの日本での価格はiPhone13シリーズよりもかなり上がりそうです。
さらに、iPhone14 Pro/Pro MaxについてはiPhone13 Pro/Pro Maxよりもドルでの価格が上がるという情報もあり、ますます手の届かない存在になるかもしれません。
Apple Watch Series 8については価格の情報がありませんが、Series 7よりも機能が増えることが予想され、安くなることはないでしょう。
現行モデルが値上がりする可能性も
新製品のiPhone14シリーズが高くなるだけでなく、現行製品であるiPhone13シリーズの日本での販売価格が値上げされる可能性があります。
実際、Macシリーズは先日の新機種発表と同時に、現行機種が円ドルレートに合わせて値上げされました。
当サイトでは1ドル=125円で現行のiPhoneシリーズの価格がどのようになるか試算をおこない、iPhoneの価格が10%以上値上がりするという結果となっています。
これが135円、140円となるとさらに価格は上がるでしょう。
ちなみに、消費税を含めて計算すると、799ドルのiPhone13は1ドル=135円で118,652円、1ドル=140円で123,046円です(現在の価格は98,800円)。
値上げのタイミングがMacと同じ新機種発表時とは限らず、iPhoneとApple Watchはいつ値上げされてもおかしくない状況といえます。
今のところiPhone14シリーズに画期的な機能の噂がない
iPhoneシリーズは世界中で人気があるだけに、発売前にリーク情報が数多く飛び交っています。
今のところわかっているiPhone13シリーズに対するiPhone14シリーズの主な変更点は、
- miniモデルが廃止され、代わりに廉価版6.7インチディスプレイのMaxモデルが追加される
- Proシリーズのメインカメラが1,200万画素から4,800万画素になる
- Proシリーズのシステム・オン・チップ(SoC)がA16になる
- Proシリーズのノッチがパンチホール型になる
といったところでしょうか。
筆者は今のところ画期的な機能はなく、あえてiPhone14シリーズを待つ必要はないと感じました。
カメラの画素数は4Kディスプレイですら1,200万画素(4,000 x 3,000ピクセル)で十分ですし、印刷するにしても相当大きく引き伸ばさないと違いがわかりません。
高解像度化には写真の一部を切り抜いても解像度が高かったり、複数画素を1画素にまとめて暗部の画質を上げたりといったメリットはありますが、写真のファイル容量が大きくなりストレージ容量を圧迫するというデメリットもあります。
また、噂通りiPhone14/14 MaxがSoCとしてA15 Bionicを使い続けるなら、iPhone13シリーズの性能とさほど変わらないといえそうです。
すべては噂段階であり、もしかするととんでもない隠し球があるかもしれませんが、筆者は現時点でiPhone13シリーズでも十分と判断しました。
Apple WatchについてもSeries 8には体温測定機能が追加されるといわれていますが、用途は基礎体温の記録といわれており、あまり魅力的とは感じられません。
発売から時間がたったことによるメリットも
iPhone13シリーズにしてもApple Watch Series 7にしても発売から半年以上の時間が経過しています。
これによりアップデートが多数適用され、動作の安定性が発売時より増しました。
また各種アクセサリも種類が豊富になっただけでなく競争により安価になり、かつ装着性や使い勝手がよくなっています。
新製品には不具合がつきものですし、対応アクセサリも値段が高く選択肢が少ないのが現実です。
現行品のこのタイミングでの購入はある意味、「失敗がない」買い物といえるかもしれません。
値上がり前のiPhone13シリーズ、どこで買うのがいい?
iPhone13シリーズを購入するとして、どこで購入するのがよいのでしょうか。
価格や先々のことを考慮し、筆者が検討した結果を解説します。
家電量販店やネット通販は在庫切れ
発売から半年以上たったiPhone13シリーズですが、未だに在庫が潤沢とはいえない状況です。
このため、安く売っていることを期待して家電量量販店やネット通販を探しても、在庫切れのところが多いという状態になっています。
また、MNPで大手キャリアに転出し、iPhone13シリーズを購入するという手もありますが、長期的なランニングコストを考えると損をする可能性があり、筆者の選択肢には入りませんでした。
中古やオークションは定価より高い
スマートフォンを定価よりも安く購入する手段として一般的なのが中古端末を中古スマートフォン販売店やネットオークション、フリマアプリなどで手に入れるという手段です。
しかしながら、在庫不足が続いていることから、iPhone13シリーズをすぐに手に入れたいという需要を見越して中古端末が定価よりも高く販売されているケースが目立ちます。
幸い筆者は今すぐ手に入れたいという状況ではないため、この手段も見送りました。
残価設定型プログラムは時期が悪い
iPhoneシリーズを安く買い換える手段として最近大手キャリアなどが提供しているのが、残価設定型プログラムです。
これはiPhoneシリーズを分割で購入し、ある一定期間使った後に返却すると残額の支払いをしなくてもよくなるというものであり、iPhoneシリーズを定期的に買い換える方にはお得なプログラムといえます。
たとえば、
- ドコモ:いつでもカエドキプログラム
- au:スマホトクするプログラム/スマホトクするボーナス
- ソフトバンク:新トクするサポート
- 楽天モバイル:iPhoneアップグレードプログラム
といったものがこれに該当します。
また、Apple Storeでも「ペイディあと払いプラン」で36回払いをおこない、24カ月目に新しいiPhoneにアップグレードすると残額の支払いが不要になるプログラムを提供中です。
定期的にiPhoneをアップグレードするなら確かにお得なこれらのプログラムですが、今使うのは時期が悪いと考えました。
これらはいずれも、年単位で使った後にできるだけ早く端末を返却することでお得さが増します。
このため、たとえば6月にこれらのプログラムを使うと、何年後かの6月に返却するのが最もお得です。
しかしながら、6月に新しいiPhoneに買い換えるということは、iPhoneが毎年9月から10月に新製品を出していることを考えると、いくら魅力的な端末が出たとしてもしばらくは新しい端末に変えられないことを意味します。
これらのプログラムを使うなら、iPhoneの新製品発表時期に近い時期に使うのがおすすめです。
結局、Apple Storeが無難という結論に
これらのことを考慮し、筆者は結局Apple StoreでiPhone13シリーズを購入することにしました。
定価で買うことになるので安くはないのですが、状況を考えるとほかに選択肢はなく、仕方がありません。
MNPで大手キャリアに移ろうとしているならほかの選択肢もあるでしょう。
Apple Watch Series 7を値上がり前に買うならどこがいい?
一方、Apple Watch Series 7はiPhone13シリーズよりも潤沢に在庫があり、さまざまな選択肢がありました。
Amazonなどのネット通販でも購入可能
Apple Watch Series 7は現在比較的在庫が潤沢にあり、Amazonをはじめとするネット通販でも購入可能です。
すべてのカラーの在庫があるわけではありませんが、少し探せば所望のモデルの在庫がある店を探せるでしょう。
しかも定価より安く販売していたり、ポイントが多くついたりすることもあり、Apple Storeで購入するよりもお得度が高いです。
Apple Watch SEはSeries 7よりもさらに在庫が潤沢で、Amazonタイムセール祭りの目玉商品として販売されていました。
このため、Apple Watchを新品で買うならAmazonやネット通販サイトのなかで安いところを探すのがいいでしょう。
中古やオークションはそれほど安くない
一方、中古のApple Watch Series 7はそれほど値下がりしていないようです。
Apple製品はそもそも値下がりしづらく、かつ最新のSeries 7ということで高値がついているのでしょう。
少しでも安く、ということであれば中古がおすすめですが、筆者は現在の価格差なら新品を買ったほうがいいと感じました。
カスタマイズしたいならApple Store
Amazonやネット通販各店は確かに安いのですが、Apple Watchの一部のモデルしか販売していません。
ケースの材質やバンドにこだわりがあるなら、カスタマイズできるApple Storeがおすすめです。
Amazonなどが安いといってもポイントを考慮に入れても10%程であり、バンドを後から買うことを考えたら最初からApple Storeでカスタマイズして買ったほうが安いこともあるかもしれません。
Apple StoreでiPhone13/13 Proを、Amazonとネット通販でApple Watch Series 7を購入
このような検討をもとに、筆者はApple StoreでiPhone13とiPhone13 Proを、Amazonとネット通販でApple Watch Series 7を購入しました。
iPhoneについては家族の分も含めてiPhone13が5日から1週間、iPhone13 Proが1週間から2週間という納期でした。
注文は通ったようなので、現行価格で購入できそうです。
一方、Apple Watch Series 7はAmazonとあるネット通販サイトで購入しました。
こちらも家族分を含めて2台注文したのですが、Amazonに1台は在庫があったものの、もう1台は在庫がなく、その在庫があるネット通販サイトを探して購入しています。
Amazonは3%ポイントつき+タイムセール祭りのポイント付与、ネット通販サイトは6%〜7%程度の現金値引きでした。
自分の背中を押してくれるいいきっかけかも
ここまで淡々とiPhone13シリーズとApple Watch Series 7を買った経緯について書いてきましたが、実際にはかなり悩みました。
iPhone14シリーズやApple Watch Series 8がとんでもなく魅力的な製品である可能性もありますし、思ったほど高くない可能性もあります。
また、iPhone13シリーズやApple Watch Series 7は安い製品ではなく、購入には多額の資金が必要です。
一方で筆者は未だにiPhone XRを使い続けており、Apple Watchは使ったことがありません。
値上げの可能性を理由にしてはいますが、自分の背中を押してくれるいいきっかけとして今回の機会を利用しただけかもしれません。
また、筆者は先日Mac miniを購入したのですが、幸い値上げ前に購入できており、その成功体験の影響もあります。
繰り返しになりますが、iPhoneシリーズやApple Watchが値上げされるのか、値上げされるとしていつなのかはわかりません。
お得さで考えるよりも、ほしいと思ったときが買い時、というのが一番後悔のない選択なのでしょう。
(ハウザー)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-464338/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania