ロシアによるウクライナ侵攻に伴い、AppleやSamsungなどのスマートフォンメーカーはロシアでの製品販売を停止しました。
これに対してロシア政府はデバイスの並行輸入を一時的に合法化し、iPhoneなどがカザフスタンから輸入されているといいます。
販売停止で大幅に落ち込んだロシアのスマートフォン販売
ロシアで大きなシェアを持っていたスマートフォンメーカーのSamsungとAppleは、ロシアによるウクライナ侵攻に伴い同国での製品販売を2022年3月に停止しました。
この結果、3月は駆け込み需要により前月比で少し出荷台数が伸びたものの、ロシアにおける4月のスマートフォン販売台数は前月比46%減と大きく落ち込んだとCounterpointが発表しています。
また、ロシアでは第3世代iPhone SEやSamsungの新しいAシリーズといった、市場のてこ入れにつながるような大型の発表も逃しています。
ロシア政府がスマートフォンの並行輸入を一時的に合法化
AppleやSamsungのスマートフォンが手に入らないことによる消費者の不満を軽減するため、ロシア政府は一時的にスマートフォンの並行輸入を合法化しました。
合法化後の最初の並行輸入品が5月下旬に到着し、Samsung Galaxy A23、A33、A53、Apple iPhone 13のアルパイングリーンといったスマートフォンが大手小売店に並んだそうです。
これらのデバイスはカザフスタンから輸入されたといいます。
ただ、AppleはロシアでApp Storeを利用不可にしており、ロシアで並行輸入品のiPhoneを購入してもアプリのインストールが困難です。
また、カザフスタンの携帯電話キャリアによるSIMロックがかけられた端末も販売されているといいます。
価格は正規販売に比べて高く、修理についてもサードパーティー修理業者が対応できたとしても部品調達に苦労するかもしれません。
今後は中国メーカーのシェアが増加するもスマートフォン販売台数は減少の見込み
ロシアスマートフォン市場の今後の見通しについてCounterpointは、Xiaomi、realme、HONORといった中国メーカーが資本参加し、ロシアで大きなシェアを獲得すると予想しています。
ただ、2022年のスマートフォン市場としては販売台数が前年比で減少するとのことです。
また、ロシア政府による並行輸入の合法化は一時的なものであり、いつ停止されるかわかりません。
Source: Counterpoint
(ハウザー)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-466882/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania