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部屋があまりにも殺風景だったから「シェラカップ苔玉」を作ってみた!

<&GP編集部員が買ってみた!使ってみた!>

気がつけば在宅勤務歴が2年以上になっていました。当初は仕事しやすい環境づくりに目が行っていましたが、それについてはほぼ満足のいく状態に。もうこれでいいなと思い日々仕事をしているのですが、ワガママなもので、毎日毎日同じ環境にいると変化が欲しくなります。

部屋の模様替えも考えましたが、それって根本的な解決策ではない気がして、さてどうしたものかといろいろ考えていた時にふと、先日カメラマンT氏と観葉植物について話したことを思い出しました。彼の家には結構な数の観葉植物があり、すべて自分で世話しているとのこと。

そういえば、以前取材したインテリアスタイリストの自宅にもたくさん緑がありました。当然おしゃれな家だったんですが、それよりも多くの緑がある部屋の風景が印象的だったんです。

そうだ、足りないのは緑だ!

とはいえ、これまで植物なんて育てたことがない身からすると、観葉植物なんて枯らす自信しかありません。そこで思いついたのが“苔”です。苔ならきっと大丈夫っしょ!といろいろ調べ始めたら、なにやら“苔玉”なるものがあるとのこと。よし、マイルーム緑化計画の第一弾はこれだ! ということで、必要なものをメモしてホームセンターに行ってきました。

※調べ始めたら苔も枯れるってことを知りました…。無知ですいません。

 

■土いじりが想像以上に楽しい!

いざホームセンターの園芸コーナーに行ってみたものの、知らないモノばかり。

必要なモノがどこにあるのかすら見当がつかず、棚をしらみつぶしに見て回り、それでも見つからないので最後は店員さんに聞いて教えてもらいました。

結局1店舗だけでは揃わず、3店舗回ることに。でもなんだか宝探しのような感覚が楽しかったり。

購入したのは、けと土、くん炭、赤玉土、小さい観葉植物、そして“ハイゴケ”。他にも必要なモノがありますが、園芸コーナーで入手するモノはこれですべてです。

実は、肝心なハイゴケがなかなか見つからなかったんです。さすがに山や森に行って取ってくるのはハードルが高い。3店舗目でようやく見つけたこのハイゴケ、ひとつ498円でした。ちなみにけと土は2Lで168円、くん炭が2Lで188円、赤玉土(小粒)は0.5Lで118円。

そして植物ですが、これは並んでいるモノの中からインスピレーションで選びました。「コーディライン グリーンストライプ」と「フィカス ホワイトサニー」。どういう性質かなんてまったく知りません。いやはや無知って怖いですね。どちらも158円。

とにもかくにも素材はすべて揃いました。いよいよ苔玉づくりのスタートです。

けと土と赤玉土とくん炭は2:1:1に。目分量です。

霧吹きで湿らせながら、えっさほいさとこねていきます。最初ちまちま水を吹きかけていたんですが、一向に固まる気配がない。途中からはシュッ×10を何度も繰り返し、しとしとぐらいになってようやく固められるように。昔、体験したうどんづくりに似ています。

そして完成したのがこの土団子! これ懐かしい。小学生の頃に作った泥団子を思い出します。あの頃は表面がツルツルになるまで磨いてましたが、今回はもちろんその必要はありません。

土団子が完成したら、いよいよ植物と合体です。

鉢から取り出し、土の角を取って丸くしていきます。そうそう、お気づきの人もいるかと思いますが、仕事机の上で何も敷かずに作業しています。土団子製作の時点で、なぜ新聞紙を敷かなかったのかと悔やみましたが、後の祭り。諦めました。

土団子と、土部分を丸くしたコーディライン。ちなみにコーディラインは英語で書くとCordylineなので、コルディリネとも言うそうです。リュウゼツラン(キジカクシ)科になります。いま調べて知りました。

土団子を平たくして植物をのせたら、包むよう覆っていきます。

これにてベースが完成。なんかちょっとかわいいぞ。そして土をこねこねするのが楽しい!

 

■苦肉の策だったシェラカップが案外正解だったかも

いよいよここから主役である苔の登場です。

ハイゴケとは漢字で書くと“這苔”。どうやら、そこら中に生えている苔のようです。群生していればシート状で採取できるらしく、買ってきたハイゴケも15×10cm程度のシート状になっています。

裏側は日が当たらないからか茶色。このままだと覆えるほどの大きさではないので、ちぎれないように注意しながらほぐして広げます。

そして広げたハイゴケで、先ほど植物の根部分を包んだ土団子を覆っていきます。

やさしく手で包んでやると、土が湿っているからなのか、ほんのりくっつきました。

あとはハイゴケと土をしっかり一体化させるために紐をグルグル巻きに。ここを適当にしてしまうと、あとで崩壊したり、土が流れてしまうらしいので、しっかり巻きます。

最後は紐の端をゼムクリップを開いたモノに縛りつけて、苔玉に刺して固定。今回は使った紐が短かったので、2回ほど巻く作業をしました。紐は長いほうがいいですね。

ネットで見た苔玉より不格好ですが、作業開始から30分程度で完成。自分で作ったからか、不格好でもかわいい。

この苔玉に水をしっかり吸わせたら、あとは飾るだけ。…って、この段階で何に載せるかを考えていなかったことに気づきました。

苔玉は平皿の載せて飾るのが一般的なようですが、ちょうどいい平皿なんてない。うーむ困った…。

何かないかと部屋中を探し回り、見つけたのがシェラカップ(笑)。なぜかたくさん持っていて、最近とんと出番がないものもあるので、それを器代わりにします。サイズもちょうどいいし。

ということで“シェラカップ苔玉”堂々の完成です。

いやはや、殺風景だった部屋に初めて緑がやってきました。なんだか侘び寂びを感じます。そしてコーディラインだからなのか、大海に浮かぶ孤島のような雰囲気もあります。今度、プラモのジオラマで使う極小フィギュアを買ってきて、立たせてみようかな。

*  *  *

ちなみに苔玉は、夏場なら1日1回、春秋は1~2日1回、冬は2~3日に1回、苔玉部分を水に浸してやらなきゃいけないそうです。ただし浸したままはカビや根腐れの原因になるのでNG。そう考えると、シェラカップを器にするのって正解だったかも。持ち歩きやすいから、水道のところまでシェラカップごと持っていき、水を入れて吸水させたら、水を捨てて元の場所に戻せばいいわけですからね。

あとは、日差しと風を浴びさせること、と。ふむふむ、そういう意味でも持ち歩きやすいシェラカップ苔玉、悪くないぞ!

コーディラインのあとに、ちゃんとフィカスの苔玉も作りました。シェラカップはもう余りがないのでダイソーで購入。仕事中、常に視界に入る場所にふたつ並べています。やっぱり緑はいいなぁ。観葉植物にハマりそうな予感です。

<文/円道秀和(&GP)>

 

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