昨今の社会環境の変化に伴い、博物館の既存コレクションや、重要文化財(建物)をリアル以外で多くの人が鑑賞できる機会が求められているといいます。
そんななか、新たな集客方法として近年注目を集めているのが、現実世界の建物や都市をデジタル化した世界「ミラーワールド」。
株式会社ワントゥーテン(以下、ワントゥーテン)は、ミラーワールドを構築するだけでなく、AI技術を活用したさまざまなサービスを提供する総合ソリューション「QURIOS(キュリオス)」を発表しました。
ミラーワールドでインタラクティブな体験を
QURIOSの主なサービスは4つ。1つ目は、ミラーワールドを構築し、シームレスでインタラクティブな体験を提供するプラットフォーム「QURIOS FIELD(キュリオス・フィールド)」。
QURIOS FIELDでは、デジタルツインの参加者(アバター)の、現実空間へのリアルタイムなミラーリングや、その逆をおこなうことが可能です。
また、現実空間にてスマートフォンやタブレット、MRデバイスを通して見ると、デジタルツインの参加者が見えて、コミュニケーションがとれるといったAR機能を用意しているといいます。
場所にとらわれない集客が可能に
たとえば、博物館や重要文化財(建物)などのデジタルツインを再現した場合、博物館や重要文化財の管理者は、多くの来場者をどこからでも誘致することが可能に。
既存コレクションや歴史的建造物をデジタル上に適切に保全するだけでなく、新たなマネタイズの機会を得られるかもしれません。
そのほか、QURIOS FIELDでは住宅展示場やショッピングモールなどのデジタルツイン再現といった活用を想定しているとのこと。
どの活用例においても、デジタルツインへの参加者に対して、現実空間から接客する(映像や音声を届ける)ことで、現実空間と同等の体験価値を提供します。
ほかにもサービスを準備中
QURIOSでは、QURIOS FIELDのほか、3つのサービスを発表しています。
プロジェクション技術と360度映像などによる没入型XR空間「QURIOS BOX」や、リアル空間のマーケティングデータを収集し、それらを活用したソリューションを提供する体験型AIカメラ「QURIOS CAMERA(キュリオス・カメラ)」。
そのほか、ユーザーの必要な情報を予測し、様々な活動をサポートする対話型のAIエージェント「QURIOS AGENT(キュリオス・エージェント)」などを提供します。
ワントゥーテンは今回発表した4つのサービス以外にも、複数のサービスを準備しているとのことです。
(文・Haruka Isobe)
- Original:https://techable.jp/archives/182100
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:はるか礒部