現在はスマートフォンなどのモバイル機器で通信をおこなうためには物理的なSIMカードを挿入することが多いですが、今後はeSIMやiSIMといったソフトウェア的に書き換え可能な手段が急速に普及するという予想が発表されました。
2021年から2030年の間に出荷されるeSIM/iSIMデバイスは140億台に上るそうです。
大きな成長が見込まれるeSIMとiSIM
eSIMはembedded SIMの略で、デバイス内に組み込まれた電子部品をソフトウェア的に書き換えることで利用するSIMです。
物理的なSIMカードを利用する場合に比べ、スロットが不要な分デバイスのサイズや重さを改善したり、コストを削減したりするのに役立ちます。
iSIMはintegrated SIMの略で、SIMカードの機能がシステム・オン・チップ(SoC)などに統合されており、セキュリティ的にeSIMよりも有利だといわれています。
現在はまだ物理SIMを利用する端末やキャリアが大半ですが、調査会社のCounterpointは今後eSIMやiSIMが爆発的に普及するという予測を発表しました。
eSIMが利用可能な端末は2021年から2030年の間に140億台出荷されると予測されています。
また、2030年にはスマートウォッチやコネクティッドカーの100%、PCの97%、タブレットの95%、スマートフォンの67%でeSIMやiSIMを利用可能になるとのことです。
eSIMのみ搭載のiPhoneが業界の変曲点に
CounterpointはeSIMの普及について、eSIMのみ搭載し物理SIMカードの利用ができないiPhoneの登場が業界の変曲点になると予測しています。
AppleがeSIMのみのスマートフォンを発売することにより、他メーカーもそれに追随すると見込まれるためです。
ただ、しばらくはスマートフォンがeSIM/iSIM市場をリードするものの、その後は仮想現実(VR)や拡張現実(AR)を含むXRデバイスやドローンといった新しいデバイスカテゴリが最も成長するとされています。
2021年から2030年の間の年間平均成長率はXRデバイスで292%、ドローンで103%とのことです。
Source: Counterpoint
(ハウザー)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-470720/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania