Googleが5月12日に発表した「Google Pixel 6a」が、いよいよ7月28日に発売されます。 Google ストアでの価格は5万3980円。auとソフトバンクも取り扱い、au版は5万3270円、ソフトバンク版は6万7680円となっています。
「Pixel a」シリーズは、スペックを抑えた廉価版という位置付けで、Pixel 6aは、昨年10月に発売された「Google Pixel 6 / 6 Pro」の廉価版にあたります。ただし、廉価版といっても、上位モデルと比べて大差があるわけではありません。まずは、3モデルの主な差分を抑えておきましょう。
▼Google Pixel 6a
ディスプレイ:6.1インチ(1080×2400)
リフレッシュレート:最大60Hz
リアカメラ:広角(12.2メガピクセル)+超広角(12メガピクセル)
フロントカメラ:8メガピクセル
バッテリー容量:4410mAh
ワイヤレス充電:×
防水防塵:IP67
RAM:6GB
▼Google Pixel 6
ディスプレイ:6.4インチ(1080×2400)
リフレッシュレート:最大90Hz
リアカメラ:広角(50メガピクセル)+超広角(12メガピクセル)
フロントカメラ:8メガピクセル
バッテリー容量:4614mAh
ワイヤレス充電:◯
防水防塵:IP68
RAM:8GB
▼Google Pixel 6 Pro
ディスプレイ:6.7インチ(1440×3120)
リフレッシュレート:最大120Hz
リアカメラ:広角(50メガピクセル)+超広角(12メガピクセル)+望遠(48メガピクセル)
フロントカメラ:11.1メガピクセル
バッテリー容量:5003mAh
ワイヤレス充電:◯
防水防塵:IP68
RAM:12GB
操作性の決め手となるプロセッサーには、上位モデルのPixel 6 / 6 Proと同じくGoogleが自社で開発した「Google Tensor」を採用。AI性能に特徴を持ち、意図せずして写真に写り込んだものを簡単に消せる「消しゴムマジック」や、スピーディーな「リアルタイム翻訳」なども利用できます。
筆者は普段、最上位のPixel 6 Proを使っていますが、Pixel 6aを試して見ると、「あれ、6aで十分じゃん」「むしろ、6aのほうが使いやすいかも」と思った次第。その理由は3つあります。
【理由1】Pixel 6 / 6 Proよりも軽くて操作しやすい
Pixel 6aのサイズは152.2×71.8×8.9mmで、重さは178g。Pixel 6 Proは横幅が75.9mmあり、重さは210gと、スマホとしては最大級なのですが、Pixel 6aは長く手にしていても疲れない、ちょうどいいサイズという印象です。片手でニュースやSNSをチェックしたり、メッセージを送信したりすることが多い人は、Pixel 6aを選ぶのが得策でしょう。
Pixel 6 Proのフロントパネルは左右端にカーブが施されていますが(Pixel 6はフラット)、Pixel 6aはフラットで、誤操作しにくいことも利点。なお、Pixel 6 / 6 Proは「Gorilla Glass Victus」という最新のカバーガラスでディスプレイを保護していますが、Pixel 6aはグレードの低い「Gorilla Glass 3」を使いコストを抑えています。また、背面パネルにもPixel 6 / 6 Proとは異なる素材が使われているそうです。ですが、決してPixel 6aが安っぽく見えるわけではないんですよ。3モデルが同等の品質に見えて、6aはカメラ部がさほど突起しておらず、そこを気に入る人も少なくないと思われます。
ゲームをしたり、動画を見たりするには、大画面が有利であることは言うまでもありませんが、6.1インチは多くの人にとっては許容範囲でしょう。
デュアルスピーカーを搭載しており、イヤホンなしで音楽を聴く際も、そこそこ満足できる音質を得られます。なお、従来のPixel aシリーズはイヤホンジャックを搭載していましたが、Pixel 6aでは外されています。有線イヤホンで聴きたい場合は、自分でUSB Type-Cとの変換アダプタを用意する必要があります。
【理由2】カメラの画質にも満足
上位モデルと比べて、スペックに大きな差があったのがカメラ。Pixel 6 / 6 Proのメインカメラは50メガピクセルで、4つの画素を結合させて明るい写真が撮れる仕組みで、LDAF(レーザー検出オートフォーカス)を搭載しています。一方、Pixel 6sのメインカメラは12.2メガピクセルで、「デュアルピクセル位相差検出式オートフォーカス」に対応しています。
スペックを比べるだけでは、その程度の差があるのかは判断が付きにくいのですが、実際に、Pixel 6aで撮影してみると、画質を心配するのは、取り越し苦労でした。クリアで鮮やかな色で写り、「夜景モード」も若干粗くなる程度で、満足できる画質で撮影できました。
写真に写り込んだ不要なものを、あたかも最初からなかったように消せる「消しゴムマジック」には「カモフラージュ」という機能が追加されていました。指定した物体を消去するのではなく、色だけを同化させるというユニークな機能。修正ではなく、特殊な加工としても活用できそうな印象です。
【理由3】リアルタイム翻訳など便利な機能を使える
筆者がPixel 6 Proを使っていて最も気に入っているのが「レコーダー」アプリです。録音と同時に(後からでも)文字起こしをしてくれる機能があり、精度も高いので、発表会やインタビュー取材のテープ起こしの手間を大幅に削減できています。Pixel 6aの「レコーダー」アプリでも、同じように、この文字起こし機能を使えることを確認できました。
外国人との会話をリアルタイムで通訳してくれたり、日本語で入力したテキストを瞬時に翻訳してくれる「リアルタイム翻訳」機能が使えることも利点。従来から、Googleは翻訳に力を入れていましたが、Pixel 6 / 6 Proから搭載された「Google Tensor」によって、より使い勝手が向上した印象。世界中の多くの言語に対応しているので、これから海外に渡航する機会が増えたら、大いに役立つのではないかと期待しています。
■この仕様で5万円台はお買い得!
上位モデルと同じ「Google Tensor」を搭載し、日常使いに必要十分な機能を搭載。GoogleならではのAIを駆使した便利機能も使える。比較的コンパクトで持ちやすい。ハイエンドに近いスペックで5万3980円。欲しい! と思ったら、買って後悔しない端末だと思いますよ。
>> Google Pixel
<取材・文/村元正剛(ゴーズ)>
村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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- Original:https://www.goodspress.jp/reports/466109/
- Source:&GP
- Author:&GP