ファッションデザイナーの三宅一生氏が、8月5日に亡くなりました。Appleの共同創業者スティーブ・ジョブズ氏は、1980年代からイッセイミヤケの黒のタートルネックを愛用していました。
スティーブ・ジョブズ氏が愛したイッセイミヤケのタートルネック
三宅一生氏は1938年に広島市に生まれ、フランスやニューヨークで修行を積み、1971年から「イッセイミヤケ」ブランドを掲げて世界的に活躍しました。
スティーブ・ジョブズ氏の象徴といえる黒のタートルネックが、イッセイミヤケの製品であったことも知られています。
服飾文化史の専門家、シェルビー・アイヴィー・クリスティ氏は2019年にTwitterで、イッセイミヤケのタートルネック、リーバイスのジーンズにニューバランスのスニーカーという服装を通したスティーブ・ジョブズ氏の写真を投稿しています。
A little tech meets fashion:
Steve Jobs’ uniform wasn’t just an ordinary black turtle neck. His black turtle necks were always Issey Miyake. Issey Miyake actually retired this turtleneck after the death of Steve Jobs in 2011
Here’s a THREAD on how it came to be his staple
pic.twitter.com/D3fhmxV0bR — Shelby Ivey Christie (@bronze_bombSHEL) June 27, 2019
きっかけはソニー工場の見学
スティーブ・ジョブズ氏は1980年代に、ソニーの創業者・盛田昭夫氏に工場を案内された際、従業員が制服を着ている理由を盛田氏に尋ねました。
盛田氏から、戦後の貧しい時代に会社が衣服を提供した歴史から発展して、従業員と会社の結びつきを示すものとなっているとの説明を受けたジョブズ氏は、Appleにもユニフォームを導入することを決意、ソニーの制服をデザインしていた三宅氏に、Appleのユニフォームのデザインを依頼しました。
しかし、ユニフォームの導入はApple従業員の同意を得られず、廃案となってしまいます。
三宅氏との交流が生まれたジョブズ氏は、自身のユニフォームとして黒のタートルネックを発注すると、三宅氏のチームはジョブズ氏の体型を徹底的に測定し、重量バランスも考慮した特別なタートルネックを100枚、ジョブズ氏に無償で届けました。
ジョブズ氏からは、その後も黒のタートルネックのオーダーが何度か入っていたとのことです。
ジョブズ氏逝去の2011年に販売を終了
ジョブズ氏が愛した黒のタートルネックの市販バージョンは、イッセイミヤケの定番製品として販売が継続されていましたが、ジョブズ氏が亡くなった2011年に販売を終了しています。
その後、ジョブズ氏のタートルネックからデザインをリファインした「セミダルT」として2017年に限定販売されました。
最後になりましたが、三宅一生氏のご冥福をお祈りいたします。
Source:The Verge, CNN, Los Angels Times, Bloomberg, FASHIONSNAP
Photo:Apple
(hato)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-475370/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania