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Apple、Facebookから売上の一部を得るビジネスを提案していた〜WSJ報道

Apple Facebook
 
AppleFacebookは現在、ユーザーのプライバシーをめぐって対立関係にありますが、以前、AppleがFacebookに有料サービスビジネスを提案していた、とThe Wall Street Journal(WSJ)が報じています。

AppleからFacebookにビジネスを提案

WSJは、AppleFacebook(2021年にMetaに名称変更)の交渉に参加した複数の人物からの情報として、AppleがFacebookに提案していたビジネスの詳細を報じています。
 
報道によると、AppleはFacebookに対し広告表示のない有料プランの導入を提案したほか、Facebookの投稿の露出度を高めるブースト機能をアプリ内課金として、売上高の30%をAppleに支払うことを提案していました。
 
両社の交渉は2016年から2018年にかけて複数回行われたものの、合意には至らなかったとのことです。
 
2016年は、iPhoneの売上高が初めて前年比マイナスを記録し、Appleがサービス事業への注力を強めるきっかけになった時期でもある、とWSJは指摘しています。WSJの情報源となった人物は、App Storeで常に上位のFacebookアプリがAppleに収益をもたらさないことに、Appleが不満を募らせていたのだろう、とも語っています。

Facebookは大規模情報流出で批判の的に

2018年には、Facebookは8,700万件の個人情報流出、Cambridge Analyticaによるユーザー情報不正流用もあり、世界中からの批判にさらされています。
 
同年Appleは、iPhoneやMacのブラウザSafariでWebサイト間の追跡をブロックする「インテリジェント追跡防止(ITP)」機能をさらに進化させると発表し、ユーザーのプライバシーを重視する姿勢を強調しています。
 
Appleの広報担当者はWSJに対し、両社の交渉と、追跡型広告制限の導入には一切関係がないとコメントしています。

AppleによるATT導入でFacebookの収益に影響

Appleは2021年4月に公開したiOS14.5で「アプリのトラッキングの透明性(ATT)」を導入し、アプリによる閲覧行動追跡にユーザーの許可を必須としました。
 
Appleのティム・クック最高経営責任者(CEO)は、ユーザー情報販売から収益を得るFacebookなどのビジネスを批判しています。
 
アメリカのiPhone、iPadユーザー調査で、アプリによる追跡を許可している割合は37%との結果もあり、Facebookは広告ビジネスからの収益性低下に直面しています。
 
Facebookは2022年2月、ATTに対応した新たな広告インフラを導入すると発表していますが、7月に発表した四半期決算において、上場以来初の売上高減少を報告しています。
 
 
Source:The Wall Street Journal
(hato)

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