中国政府の介入やユーザーデータの不正流用が行われていないか、TikTokがOracleによって業務監査を受けていることが明らかになりました。Oracleは売却先の候補として名前が挙がっていた企業です。
中国政府がアプリを操作していないか監視
経営母体が中国企業だったことから、米ドナルド・トランプ前政権によって目の敵にされ、一時は売却騒動にまで発展したTikTokですが、安全保障上の懸念が完全に払拭されたわけではありません。
ニュースサイトAxiosによれば、現在もTikTokの業務に問題がないか、Oracleが監査を行っています。具体的には、同アプリのフィードアルゴリズム(どの投稿を表示させるかのアルゴリズム)やコンテンツの監視モデルが「中国政府当局に操作されていないかを確認するために」調査を行っているとのことです。
今年5月にも問題が報じられていた
運営企業こそ同じByteDanceですが、TikTokの中国本土での事業と海外事業は切り離されており、アプリも異なります(中国版は「抖音(Douyin)」、意味は心臓の鼓動音=TikTok)」)。
しかし5月には、中国ByteDanceのエンジニアが、グローバル版TikTokで米国の個人データにアクセスしていたことが判明しており、完全に分離できているとは言い難い状況です。これらに関係してか、TikTokは6月以降、Oracleを経由して米国ユーザーのデータを処理しています。
身売り先の候補だったOracle
奇妙な縁ともいうべきか、TikTok海外事業の売却騒動が持ち上がったとき、Oracleは身売り相手の候補として名前が挙がっていた企業の一つです。
連邦裁判所が何度も差止め命令を下していたのに加え、ジョー・バイデン現政権では売却命令が棚上げされたことで、実質的に計画は流れることとなりました。
Source:Axios,GSMArena,BuzzFeed
(kihachi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-477228/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania