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チューナーレステレビの弱点であるサウンドの強化に挑戦!何をつなげるのがベスト?

【ガジェット深掘りレビュー】
チューナーレステレビ
「ORION SAUD501」
04/04

気になるガジェットのレビューや使いこなしを短期連載でお届けする「ガジェット深掘りレビュー」。今回は、ドウシシャから登場の「ORION AndroidTV搭載 チューナーレス スマートテレビ」50V型モデル「SAUD501」のPS5やPCの外部入力を検証。そして、テレビ代わりにYouTube視聴をする際に気になる画質調整などをお届けします。[全4回の最終回/1回目2回目3回目

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1回目の記事でもレポートしたのですが、正直言って内蔵スピーカーの音質はあまり良くありません。そこで、Bluetoothや外部機器への接続端子を利用して、音質アップにチャレンジしてみます。

▲Bluetooth接続対応なのでワイヤレスイヤホン・ヘッドホン、スピーカーも接続可能

▲アナログ接続や光デジタル出力、HDMI(eARC)による拡張性もあります

 

■手持ちのBluetoothイヤホン・ヘッドホンも使える

ORION「SAUD501」の製品スペックを見て、最初にいいなと思ったポイントがBluetooth接続対応ということ。これって大手メーカー製テレビでは珍しい仕様で、音楽リスニング用に使うようなBluetoothヘッドホン・イヤホンやBluetoothスピーカーを接続できます。

▲設定の「リモコンとアクセサリ」からペアリング

手持ちのBluetoothヘッドホンからソニー「WH-1000XM3」を接続してみます。ペアリングはあっさり成功。型落ちモデルではありますが、発売当時3万円近くした高級ワイヤレスヘッドホンだけあり、YouTube動画や音楽を流してみても、音情報の緻密さはバッチリ。気になる遅延は意外にも気づかないレベルでした。

続いて試したのはBluetoothスピーカー。Bose「SoundLink Flex」(実勢価格:1万9800円前後)を用意して接続。やり方はワイヤレスヘッドホンと全く同じです。

▲Bose「SoundLink Flex」をテレビ前の中央部に設置

Bluetoothスピーカーをテレビと組み合わせる場合、置き場所に悩むのですが、「SoundLink Flex」は上向き設置も想定していて自動的にサウンドも調整してくれます。そして音質ですが…これがまたいいんですよ。流石はBoseというべきか、低音のパワーはコンパクトな見た目以上でYouTubeで音楽を流すエンタメ用としては最高です。空間も広がるし、人の声も低音までしっかり鳴ります。ただ、Bluetoothヘッドホンと違って遅延に気づいてしまいました…。

もし遅延が気になるなら、スタンダードな3.5mmのヘッドホン端子による接続も可能ではあります。そこで、手元にあったゲーミングヘッドセットのCORSAIR「HS65 SURROUND」(実勢価格:1万1800円前後)を用意。この機種はUSB接続でも3.5mmのヘッドホンジャックでも接続できるタイプです。

▲CORSAIR「HS65 SURROUND」での有線接続も試してみる

ゲーミング仕様のヘッドセットではありますが、有線ヘッドホンの音質は安定の一言。人の声も自然にクリアで聞き取りやすいし、当然遅延はありません。ケーブルが1.8mあるので、ひとりでテレビを集中して見るなら、有線接続は結構アリ。

そして、3.5mmヘッドホン端子の活用法としてオススメがアクティブスピーカーの接続です。何かあるかなと思ったら…デスクトップPCに接続しているPCスピーカーの「Creative Pebble V2」(実勢価格:3300円前後)を使えることに気づきました。給電用にUSB接続も必要なのですが、「SAUD501」の背面にあるUSB端子を利用できます。

「Creative Pebble V2」を接続すると、人の声のクリアさ、音の広がりは価格以上に優秀。音が籠もり気味の内蔵スピーカーから格安でグレードアップしたい人には特にオススメしたい機種です。

また「SAUD501」はHDMI端子がARC/eARC対応なので、本格的なシアターバーの接続も可能です。ここに来てようやくDolby Atmos対応の機能が生かされます。用意したのはSonos「Sonos ARC」(実勢価格:12万9800円前後)。お値段は「SAUD501」の倍以上というハイエンドサウンドです!

▲Dolby Atmos対応のSonos「Sonos ARC」

ちなみに「SAUD501」を接続する際には、入力機器の設定から「HDMI制御」をオンにしておかないと音量操作ができなくなるので要注意。設置とセットアップを終えてサウンドを再生してみると…さすがはサウンドバー、空間表現、音質ともバッチリ。Netflixアプリから『ストレンジャー・シングス シーズン4』を開いて確認してみると、Dolby Atmosとしての再生にも成功。音質も空間の再現性も完璧なのですが、ここまで来ると画質が釣り合っていませんね。

▲Bluetooth、アナログ、HDMIと各種端子を使ったサウンド強化

さて、各種接続端子を駆使してORION「SAUD501」のサウンドパワーアップに挑戦してみましたが、個人的におすすめしたいのは、手持ちのワイヤレスイヤホン・ヘッドホンを使い回せるBluetooth接続と、あと安価で音質のいいPCスピーカーの増設。手っ取り早くハイコスパに「SAUD501」の音質を改善したいなら、今回使った「Creative Pebble V2」は狙い目だと思います。

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全4回に渡ってお届けした「ORION AndroidTV搭載 チューナーレス スマートテレビ」50V型モデル「SAUD501」レビュー。最初に見た時は画質・音質とも実用ギリギリ合格ラインかなと思いましたが、機能や操作性は良くできているし、拡張性もあるのでベース機種としてはアリ。チューナーレステレビに興味のある人は、検討してみてくださいね!

>> [連載]ガジェット深掘りレビュー

 

<取材・文/折原一也

折原一也|1979年生まれ。PC系出版社の編集職を経て、オーディオ・ビジュアルライター/AV評論家として専門誌、Web、雑誌などで取材・執筆。国内、海外イベント取材によるトレンド解説はもちろん、実機取材による高画質・高音質の評価も行う。2009年によりオーディオビジュアルアワード「VGP」審査員/ライフスタイル分科会副座長。YouTube

 

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