これまでCPUコアというとIntel、AMD、Armといった欧米各国が設計したものの性能が高く、中国製のものはそれらに一歩劣るというのが一般的な認識でした。
中国メーカーのLoongsonが開発を発表した「3A6000」はAMDのZen 3やIntelのTiger Lakeと同等の性能を持つとされており、この認識が変わるかもしれません。
Zen 3やTiger Lakeと同等のサイクルあたり性能を持つ3A6000
Loongsonは投資家向けの電話会議において、新しいCPUアーキテクチャを持つ「6000シリーズ」を発表しました。
このシリーズのなかの「3A6000」の性能について言及があり、サイクルあたりの性能(Instruction Per Cycle、IPC)がAMDのZen 3やIntelの第11世代Core(Tiger Lake)と同等であることを確認したとのことです。
性能測定はベンチマークスイートのSPEC CPU 06を用いておこなわれ、従来製品に比べて最大68%の性能向上を達成したとしています。
Zen 3や第11世代CoreはAMDとIntelにとって最新世代のCPUコアではありませんが、中国メーカーの実力がかなり上がってきたということはいえるでしょう。
Loongsonは次世代の「7000シリーズ」を2024年に投入予定で、この世代ではさらに差が縮まるかもしれません。
動作周波数は不明
ただし、今回比較がおこなわれたのは1サイクルあたりの性能であり、動作周波数が考慮に入れられていません。
高い動作周波数を達成するには半導体プロセスの微細化が欠かせませんが、この分野で中国はまだ西側諸国の後塵を拝しています。
このため、Loongsonの新しいCPUコアを搭載した製品が、AMDやIntelなどのCPUのライバルになるとは限りません。また、消費電力についても不明です。
LoongsonはこのCPUコアを16コア搭載した3C6000を2023年初頭に、32コア搭載したものを2023年半ばに市場に投入予定です。
Source: MyDrivers via Wccftech
(ハウザー)
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