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Google、Android 13で「シームレスシステムアップデート」対応を義務づけ

Androidのアップデート画面
 
iPhoneにせよAndroidスマートフォンにせよ、OSのアップデート時には一般的に、端末を利用できるようになるまで「アップデート中」の画面で長時間待つ必要があります。
 
実はAndroidには「シームレスシステムアップデート」と呼ばれるシンプルな再起動だけでOSをアップデートできる機能があり、Googleはスマートフォンメーカーにこの機能への対応を義務づけようとしているようです。

2重化したシステム領域を利用するシームレスシステムアップデート

シームレスシステムアップデート」はA/Bシステムアップデートとも呼ばれる、端末上にシステム領域を2重に持ってアップデートをおこなう仕組みです。
 
OSのアップデートがおこなわれる場合、通常であれば既存のシステムを上書きする必要があるため、端末を利用しながらアップデートをおこなえず再起動後に上書き完了を長時間待つ必要があります。
 
シームレスシステムアップデートの場合、2重に持っているシステム領域の一方をユーザーが使いながら、もう一方をバックグラウンドで更新可能です。
 
これによりOSのアップデートはすべてバックグラウンドで完結し、ユーザーが端末を利用できなくなるのは利用するシステム領域を切り替えるための端末再起動の間のみです。
 
また、万が一アップデートに失敗しても、アップデート前のシステムが残っているので問題なく端末を利用できる状態に戻すことができます
 
OSのアップデートは端末を使えなくなる時間が長いので適用を躊躇していた方も気軽にアップデートできるようになり、スマートフォンのセキュリティ向上に役立つでしょう。

Googleがシームレスシステムアップデート対応を義務化へ

元XDAの編集長のミシャール・ラーマン氏はTwitter上(@MishaalRahman)に、GoogleがAndroid 13においてスマートフォンメーカーにシームレスシステムアップデート対応を義務づける方針であると投稿しました。
 


 
シームレスシステムアップデートは実は新しい機能ではなく、2016年のAndroid 7.0(Nougat)からサポートされていました。
 
しかしながら、単純にシステム領域を2重に持つと、ユーザーが利用可能なストレージ容量が減るため、Samsungをはじめこの機能をサポートしないメーカーもあります。
 
そこでGoogleはAndroid 11から「仮想A/B」と呼ばれるディスクの使用量を減らしたシームレスシステムアップデートを導入しており、Android 13ですべてのスマートフォンに対応を義務づける方針です。
 
ユーザーがこの機能のON/OFFを制御できるかはわかりませんが、スマートフォンに搭載されるストレージ容量は増加し続けており、仮想A/Bによるシームレスシステムアップデートによって利用可能な領域が減ってももはや問題ない時代なのかもしれません。

 
 
Source: Google (1), (2), Mishaal Rahman/Twitter, esper via 9to5Google
(ハウザー)

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