【達人のプラモ術】
フジミ
1/12 ホンダ CT125ハンターカブ
02/04
ホンダ CT125ハンターカブの製作第2回は、ボディカラーを変更してみました。CC110クロスカブではHONDA純正色でイエローがあるのですが、ハンターカブには純正色としてイエローは発売されていないんですね。確かにイメージカラーは赤(グローイングレッド)という印象があるハンターカブですが、模型なら何でもアリ!ということで、マフラーやフロント周り等の工作を進めつつ、赤で成形されたキットの外装パーツをイエローにペイントしてみました。(全4回の2回目/1回目)
長谷川迷人|東京都出身。モーターサイクル専門誌や一般趣味雑誌、模型誌の編集者を経て、模型製作のプロフェッショナルへ。プラモデル製作講座の講師を務めるほか、雑誌やメディア向けの作例製作や原稿執筆を手がける。趣味はバイクとプラモデル作りという根っからの模型人。YouTubeでは「プラモ作りは見てナンボです!「@Modelart_MOVIE」も配信中。
■ハンターカブだからこそカラーもカスタム!
前回紹介したように、キットの外装パーツは実車に近い色のプラで成型されているので、塗装をしなくてもそれなりにリアルな雰囲気が再現できるのが特徴なんですが、ハンターカブといえばカスタムして楽しむバイク(数多くのカスタムパーツやドレスアップパーツが発売されています)ということもあり、実際ボディカラーをカスタムペイントしているハンターカブユーザーは多いです。
余談ですが達人の愛車だったドゥカティPANTA600は、コケて傷がつくたびに、外装とタンクを赤→メタリックレッド→キャンディメタリックレッド→ブラック→メタリックレッドとプラモデル感覚で塗り替えていました(遠い目)。
【Before(実車)】
【After(製作中)】
■下地がイエロー塗装のポイント!
キットの成型色は赤。これを黄色に塗り替えるのですが、ここで大事なのが下地色になります。模型用塗料の黄色は隠蔽力(下地を覆い隠す力)が弱く、例えば下地が黒の上に塗装しても黄色はキレイに発色しません、暗く濁った色になってしまいます。赤の上に塗装した場合も同様で、下地の影響を受けて赤みの強い黄色になってしまうんですね。また下地に色ムラがあると、黄色を何度塗り重ねても、色ムラとなって出てきてしまうので要注意です。
そこで下地色として一度白を塗装します。そして黄色を重ねることで本来の色として発色してくれます。ちなみに赤であれば下地はピンクを塗装すると鮮やかな赤を得られます。シルバーは下地にグロスブラック、メタリックレッドならば下地に金色を塗装すると、よりメタリック感が強調できますよ。
今回外装パーツに塗装したイエローは、タミヤラッカー塗料PS-19キャメルイエローをベースにイエローとホワイトで自作調合したカラー(ややオレンジ味があるイエロー)です。
■クローム再現にオススメの塗料
ハンターカブの実車は、クロームメッキされた部分がほとんどないバイクということもあって、キットにはメッキパーツがありません。とはいうもののヘッドライトの内側やウインカー内側など、鏡面で仕上げたい部分があります。
そこで今回は、筆塗りでも鏡面を再現できるメッキ調塗料を使用してみました。LEDヘッドライトはガラス部分が平滑で内部が良く見えることもあって、メッキ調に仕上がるクロームペイントはオススメです。
■クリアパーツの代替に
今回、メーターのガラス部分はキットのクリアパーツではなく。シールを貼った上からUV硬化タイプのクリアレジン(粘度のある液体状で、UVライトを照射することで瞬時で硬化する)を使いました。クリアパーツに比べて透明度が高く、よりガラスに近い質感得られます。
メーターガラスというワンポイントではありますが、目立つ部分なのできらりと輝くUVレジンはキラリと目立つワンポイントになってくれます。
■今回は悪天候に泣かされました。
さて、イエローの外装に塗装したことでハンターカブはイメージが大きく替わりました。次回はいよいよジオラマに。仕立てていきます!
オリジナルカラーでのペイントはバイクプラモの楽しさのひとつなので、ぜひチャレンジして欲しいと思います。
しかし今回の塗装は天候不良に泣かされました。塗装はラッカー塗料を使っているので、塗装が湿度の影響をモロに受けて、思った光沢が出てくれませんでした(泣)。結果、塗装のリカバリーに時間を取られてジオラマのベース製作ができませんでした(反省)。
バイクモデルやカーモデルの光沢塗装は湿度の低い晴天の日におこなうべし!というのがセオリーなのですが、台風の影響もあって製作中はずっと雨続き。その中で塗装を強行したのが光沢不良の原因です。教訓『雨の日は塗装をなるべく控える』。これ大事です。
■今回の大失敗
組んだキットを撮影して、原稿を書いている途中で、フロントブレーキを左側に取り付けていることに気がつくという大失態をヤラかしてしまいました。スナップキットなので、パチパチと組み直して…いやそういう問題ではなく、ちゃんと説明書読めよという事ですね。
いやいやお恥ずかしい…大反省であります。
ではまた次回!
>> [連載]達人のプラモ術
<製作・写真・文/長谷川迷人>
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- Original:https://www.goodspress.jp/howto/478927/
- Source:&GP
- Author:&GP