最近のデジタルデバイスの多くが端子を持っているUSBはデータ通信のみならず電源供給にも使われており、デジタル機器に詳しくない人も含め非常に認知率が高い規格です。
一方で対応している通信速度や供給電力の上限がわかりづらいという批判があるため、USB Implementers Forum(USB-IF)は一目でそれらがわかるように表示をあらためることにしました。
複雑なUSBの規格
USBにはUSB1.0、USB1.1、USB2.0、USB3.0、USB3.1、USB3.2といった規格があり、それぞれ通信速度が異なります。
また、「SuperSpeed」、「High-speed」「Full-speed」、「Low-speed」といった具体的な通信速度が曖昧な表示もあります。
さらに、最近はUSB Power Delivery(PD)という電力供給の規格も普及しており、そちらにもUSB PD 1.0、USB PD 2.0 Ver. 1.1、USB PD 2.0 Ver. 1.2、USB PD 3.0といった規格が存在しています。
PCやスマホ、ケーブル、USB機器はこれらの組み合わせで通信速度や供給電力の上限が変わりますが、これらの表示だけで一体どのような通信速度や電力で動作するのか把握するのはなかなか難しいのではないでしょうか。
一目で通信速度や供給電力の上限がわかるロゴを採用
そこでUSB-IFは、新たに一目でUSB機器の通信速度や供給電力の上限がわかるロゴを採用しました。
ロゴはUSB機器用とUSB充電器用、USBケーブル用が用意され、誰でも簡単に仕様を把握できます。
次世代規格であるUSB4についても消費者向けのブランド名としてはこの名前が使われないそうです。
USB-IFの議長であるジェフ・ラベンクラフト氏はこれらの変更について、ベースとなるUSBのバージョンよりも、規格が実際にできることを優先して表示するようにしたと述べました。
ただ、今回の変更ではUSB端子経由でモニターを接続する際の解像度やリフレッシュレート、QualcommのQuickChargeのような独自規格については対応されていません。
USBと同じくさまざまな通信速度が存在する無線LANはWi-Fi 4やWi-Fi 5といったバージョン表示となっていますが、USB-IFの今回の変更が吉と出るか凶と出るか、結果が出るのはしばらく後になりそうです。
Source: USB-IF The Verge
(ハウザー)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-492855/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania