先進国では当たり前のように使われている携帯電話通信ですが、発展途上国ではまだまだ使えない人が多くいるといいます。
その問題はインフラではなく、スキルや経済的なものにあるようです。
世界の40%の人々がオフライン
移動体通信事業者や関連企業からなる業界団体であるGlobal System for Mobile Communications Association(GSMA)は、2021年時点で世界中の人々の95%が携帯電話ネットワークを利用可能な地域に住んでいるとするレポートを発表しました。
携帯電話通信のインフラは急速に普及しており、2015年には19%の人々がそもそも携帯電話通信ができない地域に住んでいましたが、2021年には5%にまで減少しています。
一方で40%の人々がいまだ携帯電話通信を利用できていないとのことです。
その理由としてGSMAは以下の4点を挙げています:
- スキルの不足
- 購入資金不足(特に端末を買う資金)
- 関連するコンテンツやサービスへのアクセス性
- 安全・セキュリティへの懸念
レポートによると、携帯電話通信を利用できない人の94%は中低所得国の出身で、農村部に住んでおり、女性だといいます。
携帯電話通信の普及が生活を変える
最近ではインターネットを通じた情報通信が当たり前になっており、携帯電話通信が利用できないと医療や教育、収入を得る機会に関する情報やサービスにアクセスできないかもしれません。
また、パンデミックや気候変動、生活費の上昇といった不測の事態にも対応しづらくなるでしょう。
GSMAのマッツ・グランリード事務局長は「携帯電話通信導入の障壁を取り除くことは、経済回復を後押しし、社会的流動性と男女の平等性を向上させ、世界中の何百万もの人々の生活を変えることになるでしょう」と述べました。
そして、世界中の国や組織がモバイル業界と協力することによる「デジタルインクルージョン」の推進を求めています。
Source: GSMA via Neowin
(ハウザー)
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- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania