【iPad Hacks_35】
iPadをノートPCのように使おうと思ったときに、表計算ソフトを使った資料作成が求められる場面も少なくありません。
その際に、Apple製のオフィススイートiWorksに含まれる「Numbers」アプリを使えば、追加費用なく表組みを作成できます。ただし、Microsoft 365(旧Microsoft Office)のExcelの操作に慣れている人や、表計算ソフトをあまり扱ったことがない人にとっては、Numbersを使おうと思っても、最初の一歩を超えただけで、次に進めずに悩んでしまうかもしれません。本稿では、そんな人に向けて、基本の入力操作について紹介していきます。
1)自動入力機能を使おう
表計算ソフトに表示される枠は「セル」と呼びます。まずは、このセルに対して数値やテキストを入力していくことになりますが、複数のセルに対して入力を行ううえで、手入力だけでは膨大な作業時間がかかります。そのため、いかに楽をするのかが重要です。
例えば、「日付」など1、2、3…のように連続する数値入力に対しては、自動で規則的な入力を行える機能(Excelでいう「オートフィル」)を活用しましょう。iPadでは「セルに自動入力」という機能を使うことで、これを実現できます。
2)関数を使う
合計値や平均値などの入力を行うには、「関数」を利用しましょう。例えば、関数を入力したいセルを選択した状態で、画面右下に表示される「セル」をタップ。最下部にスクロールすると「簡易数式」という欄があるので、その中の「合計」を選びます。これで入力値の合計がすぐに表示されます。
また、関数を手入力できる場合には、セルを選択した状態で、数式を入力しても問題ありません。この際、もちろん全てをキーボードで入力してもいいのですが、ショートカットバー(物理キーボード装着時に表示される細長いバー)にある「=」をタップすると、各種記号を選択しやすくなりますよ。
3)セルを整える
表組み自体を画像として資料に利用したい場合などには、ある程度数値が入力できたらセルの外観を整えておきましょう。
まず、不要な列・行を指定して削除し、見づらい箇所は幅も調整しておきましょう。これらの操作は列・行自体をタップして選択してから操作します。なお、具体的な操作手順は以下の通りです。
そして、枠線の太さも調整して整えておきましょう。こちらは、画面上部のブラシのアイコンをタップしてから、「セルの枠線」を選び、種類と幅などを指定します。
ちなみに、本稿では詳細手順の説明は割愛しますが、セル内のフォントも整えたい場合には、セルを選択した状態で画面上部のブラシをタップすることで、フォントに関する項目を整えられます。
4)表組みをグラフ化する
続いて、作成した表組みをもとに、グラフを作成してみましょう。グラフ化したい範囲のセルを選択した状態で、画面上部にある「+」をタップ。円グラフのようなアイコンのタブを選び、ここでは「2D」を選択し、棒グラフを選びます。これで表組みをもとにしたグラフが作成されました。
さらに、作成されたグラフを選択した状態で、画面上部のブラシのアイコンをタップし、「スタイル」タブから「ラベル」を選択。「軸名」のスイッチをオンにすることで、縦軸、横軸の名称を入力できるようになります。
グラフのカスタマイズに関しては、ほかにもさまざまな項目があるので、設定画面をいろいろといじって試してみましょう。
5)図形の挿入
表組みやグラフ上にアイキャッチとして図形を添えたい場合には、画面上部の「+」をタップして、丸と四角が重なったアイコンのタブを選ぶと、記号やイラストを挿入できます。これらのオブジェクトは、挿入後にサイズや位置をドラッグして調整可能です。
* * *
今回は、Numbersで最低限の表組み・グラフを整えるために必要な手順の一部を紹介しました。iPadが手元にある場合には、ぜひ一連の操作を実際に試しておきましょう。全ての手順を覚える必要はありませんが、一度全ての流れを触っておくことで、大まかなメニューの位置を把握できるはずです。
なお、次回はもうすこしNumbersを掘り下げて、スタイルの選択や、条件付きハイライトの設定、出力方法などについても解説する予定です。
<文/井上 晃>
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- Original:https://www.goodspress.jp/howto/487705/
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