発表時から大きな期待を集めた「ダックス125」が発売され、役者が揃ったといえるホンダの125ccレジャーバイク。
「CT125・ハンターカブ」や「モンキー125」など人気モデルが多いこのクラスで、どういう人がどのモデルを選ぶべきなのか? すべてのモデルを乗り回した経験からお伝えします。
■多くのモデルで価格が共通。用途に合わせて選びましょう。
ホンダの原付二種クラスには、スクーターや「CB125R」のようなスポーツタイプ、また「スーパーカブ110」のように少し排気量の小さいモデルもありますが、今回は125ccのいわゆる“横型”エンジンを搭載した5車種に絞らせてもらいます。同系のエンジンを搭載し、価格も多くのモデルが44万円と共通。用途ややりたいことに合わせて、好みのマシンを選ぶことが可能です。
1.タンデムが快適にできる「ダックス125」
今回紹介する5車種の中で、最も新しい「ダックス125」のメリットはタンデムがしやすいこと。ロングタイプのシートを装備し、タンデムステップもしっかりしたマウント方法になっており、快適に2人乗りができるようになっています。車格的に大柄な大人が2人乗ると密着度が高くなり、長時間のタンデムツーリングはツラいかもしれませんが、親子タンデムは余裕でこなせるでしょう。
トランスミッションは4速で、自動遠心クラッチを採用。取得が容易な小型AT免許で乗れるのもメリットといえます。エンジンはロングストローク化された新型エンジンとの相性は良好で、乗っていて5速ミッションがほしいと感じる場面はありませんでした。12インチのロード向けタイヤを履いていますが、未舗装路の走破性も思ったより高いので、キャンプツーリングなどにも使えそうです。
【Specifications】
☆HONDA ダックス125
サイズ:1760×760×1020mm
ホイールベース:1200mm
車両重量:107kg
最高出力:9.4PS/7000rpm
最大トルク:11Nm/5000rpm
トランスミッション:4速(自動遠心クラッチ)
価格:44万円
>> HONDA Dax125
2.キャンプツーリングに最適な「CT125・ハンターカブ」
最近のバイクブームを牽引する大きな力になっていると言っても過言ではない「CT125・ハンターカブ」。大型でしっかりした構造のリアキャリアを装備し、キャンプ道具などを積載してのツーリングがしやすいことが人気の要因です。車体や足回りもしっかりしていて、オフロード走行も可能。先日マイナーチェンジを受け、エンジンがパワーアップし、アウトドアイメージを高めるオプションも充実しました。
アップタイプのマフラーを装備し、低回転のトルク重視のエンジン特性で、オフロードでも扱いやすい乗り味でしたが、ロングストロークの新型エンジン搭載で、その魅力をさらに磨き上げています。4速ミッションに自動遠心クラッチの組み合わせで小型AT免許でも運転可能。2人乗りにも対応していますが、標準状態ではタンデムシートがないので、その点は注意が必要です。
【Specifications】
☆HONDA CT125・ハンターカブ
サイズ:1965×805×1085mm
ホイールベース:1260mm
車両重量:118kg
最高出力:9.1PS/6250rpm
最大トルク:11Nm/4750rpm
トランスミッション:4速(自動遠心クラッチ)
価格:44万円
>> HONDA CT125
3.コンパクトな車体で遊べる「モンキー125」
「モンキー125」もこのクラスの人気モデルですが、今回紹介する車種の中では唯一の1人乗り。その分、車体はコンパクトで狭い路地などでも取り回しがしやすいのがメリットです。リアタイヤの真上に座っているようなポジションはトラクションを感じやすく、走っていても気持ちいい。昨年のマイナーチェンジで5速ミッション化されたことで、より魅力を増しています。
足付き性が非常にいいので、小柄な人でも乗りやすい上に、オフロードでも遊べるのもメリット。さまざまな道を走り回りましたが、狭い田舎道を走るのが最高に気持ちのいいバイクでした。気軽にUターンもできるので、ちょっとした分かれ道でも気軽に入っていけますし、その先が未舗装になっていても気兼ねなく走れる、今回紹介する5車種の中でも最も遊べるマシンでしょう。
【Specifications】
☆HONDA モンキー125
サイズ:1710×755×1030mm
ホイールベース:1145mm
車両重量:104kg
最高出力:9.4PS/6750rpm
最大トルク:11Nm/5500rpm
トランスミッション:5速
価格:44万円
4.走りの良さでは随一の「グロム」
「モンキー125」のベースとなったマシン「グロム」ですが、モンキーとは異なり1本タイプのリアサスペンションを採用。タンクも大きくニーグリップがしやすいので、ライダーと一体となったような走りが可能です。エンジンは10PSを発揮し、ミニサーキットでも乗ったことがありますが、限界域まで攻めやすく、走りの性能では5車種の中で随一と言えます。
シートはフラットな形状でタンデムも可能ですが、どちらかというとライダーが着座位置を変えやすいのがメリット。見た目はコンパクトですが、ホイールベースは確保されているので高速コーナーでも安定しています。今回紹介するマシンの中では唯一40万円を切る価格で購入できるのもメリット。サーキット専用マシンもリリースされており、ライディングテクニックを磨くには最適なマシンです。
【Specifications】
☆HONDA グロム
サイズ:1760×720×1015mm
ホイールベース:1200mm
車両重量:102kg
最高出力:10PS/7250rpm
最大トルク:11Nm/5500rpm
トランスミッション:5速
価格:38万5000円
>> HONDA GROM
5.上質な外観と走りが魅力の「スーパーカブ C125」
スーパーカブシリーズの初代モデル「スーパーカブ C100」のスタイルを現代的にアレンジしたスタイルが魅力の「スーパーカブ C125」。カモメハンドルと呼ばれる翼のようなシルエットのハンドルや、赤いシートが目を引きます。ビジネスバイクとは思えないほど各部の品質も高く、眺めているだけでも満足できる仕上がり。今回紹介する5モデルの中では唯一スマートキーを採用しています。
乗ってみてもスーパーカブのイメージとはかけ離れた乗り心地。ビジネスバイクではなく、普通のバイクに乗っているようなフィーリングです。一般的なバイクと同等の17インチ、それも剛性の高いキャストとなっているホイールが効いている印象で、路面のインフォメーションがしっかりと伝わってきます。変速フィーリングも良く、シーソー式のシフトですがバイクを操っている感は高め。初代モデルのイメージを継承しながら、ベテランライダーも満足させる乗り味を持っている稀有なスーパーカブです。
【Specifications】
☆HONDA スーパーカブ C125
サイズ:1915×720×1000mm
ホイールベース:1245mm
車両重量:110kg
最高出力:9.8PS/7500rpm
最大トルク:10Nm/6250rpm
トランスミッション:4速(自動遠心クラッチ)
価格:44万円
<文/増谷茂樹>
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/489256/
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