ライカが全面的に監修した初のスマホとして、昨年7月に発売されて話題になった「Leitz Phone 1」。「1」というからには「2」もあるだろうと期待していたら、やはり「Leitz Phone 2」が発表されました。前モデルと同じく製造メーカーはシャープ。11月18日発売で、価格は22万5360円。ソフトバンクが独占販売します。
■白いボディは「ライカ M8 ホワイト」がモチーフ
前モデルのLeitz Phone 1は、背面パネルが黒で、カメラ然とした趣きでしたが、Leitz Phone 2は光沢が強いツルツルの白。「ライカ ホワイト」という名称で、ライカMシステムでは希少なホワイトカラーで登場した「M8 ホワイト」をモチーフにしているとのこと。ボディは硬質なアルミフレームで囲われて、左右にはライカのカメラを連想させるローレット加工が施されています。
ディスプレイは前モデルと同じく約6.6インチのPro IGZO OLED(有機EL)で、解像度は2730×1260ドット。前モデルはフロントパネルの左右が丸くなっていましたが、Leitz Phone 2はフラット。昨今のトレンドでもあり、指が当たって誤って反応してしまう心配がなくなりました。
メインカメラには、スマホでは最大級の1インチで約4720万画素のイメージセンサーを採用しています。前モデルは約2020万画素の1インチセンサーを搭載していましたが、新たに開発したセンサーによって集光力を向上させ、全画素を使用する像面位相差オートフォーカスによって、ピント合わせのスピードや精度も向上しているとのこと。
レンズは、前モデルから引き続き、F値1.9、焦点距離19mmの7枚構成のズミクロンレンズを搭載。なお、前モデルにはToFセンサーがありましたが、Leitz Phone 2には約190万画素の測距用センサーが搭載されています。
■ライカならではの撮影体験を味わえる
カメラを起動すると、「1×」で撮る場合は、撮影される範囲を示す「ブライトフレーム」という白い枠が表示されます。「1×」をタップすると「0.7×」または「2×」に切り替えられますが、「0.7×」では「1×」と同じように映って、ブライトフレームが表示されません。つまり、本来は焦点距離19mmの超広角で撮影でき、デフォルトの「1×」では、周囲を省いてクリッピングされる仕組み。最大6倍のデジタルズームで撮影でき、「2×」では画質劣化が気にならず、最大の6倍でもかなり精細な画質で撮影できます。
ちなみに、シャープが7月にリリース(発売はドコモとソフトバンク)した、ライカ監修のカメラを搭載する「AQUOS R7」とLeitz Phone 2のハードウェアスペックは共通しています。カメラのスペックも同じで、本来の性能には差がないとのこと。されど、Leitz Phone 2には、ライカの世界観を簡単に体験できる独自の撮影モードが搭載されています。「Leitz Looks」というモードで、前モデルにもあり、美しいモノクロ写真を撮ることができました。
Leitz Phone 2のLeitz Looksは、より多彩な写真撮影を楽しめるように進化しています。レンズとフィルターを組み合わせて、好みの雰囲気の写真が撮れる趣向。レンズは、ライカを代表する3つのMレンズ「Summilux(ズミルックス) 28」「Summilux(ズミルックス) 35」「Noctilux(ノクティルックス) 50」から選択でき、それぞれ実際のレンズを用いた場合のボケ味が再現される仕組み。フィルターは印象的なモノクロ写真が撮れる「Monochrome」、映画のような色彩になる「Cinema Classic」「Cinema Contemporary」から選択できます。フィルターを使わない「Original」でも撮れるので、レンズとフィルターの組み合わせは12通り。なお、「Leitz Looks」はズームはできませんが、露出補正はできます。
■進化した「Leitz Looks」で撮ってみた!
では、筆者が近所の公園で「Leitz Looks」モードで撮った写真をご覧ください。
「Leitz Looks」モードで設定を変えて撮り比べるだけでも、かなり楽しめました。シャッター音もライカのカメラさながらで、高価なカメラで撮っているような気分が味わえて、写真が上手くなったように感じること請け合いです。ただし、「Leitz Looks」モードで撮った画像は保存に若干時間を要するので、連続撮影には不向き。なお、カメラの知識がある人は、「マニュアル写真」モードで細かい設定を行って撮影することもできます。
■Leitz Phone 2だけで楽しめるウィジェットを追加
もうひとつ、Leitz Phone 2ならではの機能として「Golden Hour Widget」が搭載されています。「ゴールデンアワー」と呼ばれる、写真撮影に最適な時間を知らせてくれるウィジェットです。
Leitz Phone 2は「スマホというより、もはやカメラ」という印象。通信機能を備えたデジカメとして、購入を検討する価値もあるでしょう。
■スマホとしての性能もトップクラス
主役はカメラとは言え、スマホの基本機能も最高峰のスペックを備えています。CPUはSnapdragon 8 Gen 1(最大2.9GHz)で、RAMは12GB。内蔵ストレージは512GBで、microSD(最大1TB)でストレージを拡張することもできます。バッテリー容量は5000mAhなので、電池持ちにも不安なし。セキュリティロックは指紋認証と顔認証に対応。指紋センサーはディスプレイ内に搭載し、1回の読み取りで素早く登録でき、瞬時にロック解除できることが特徴。もちろん、防水・防塵、おサイフケータイにも対応しています。SIMロックフリーで、eSIMも追加可能。
写真の腕を上げたい人や、自慢できるようなスマホを持ちたい人は、ソフトバンクやライカのお店で、実機に触れてみることをおすすめします。
<取材・文/村元正剛(ゴーズ)>
村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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- Original:https://www.goodspress.jp/news/490551/
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