Apple Watchの心電図アプリが、左心室機能不全などの心機能障害を検出するのに役立つという研究結果が、米メイヨー・クリニックの研究者によって発表されました。研究結果はNature Medicineに掲載されています。
メイヨー・クリニック、研究への参加を呼びかける
メイヨー・クリニックの人工知能(AI)アルゴリズムは、12誘導心電図から、左室駆出率(EF。心拍ごとに心臓が放出する血液量[駆出量]を拡張期の左心室容量で割った数字)の低下を含む心機能障害を検出可能なことは、すでに実証されています。
しかしこれまで、Apple Watchなどのスマートウォッチによる心電図でも、同様に検出可能かどうかは実験されていませんでした。
そこで同クリニックは患者にメールで招待状を出し、研究への参加を呼びかけました。
かなり正確に左心室機能障害が検出可能と判明
メイヨー・クリニックの研究調査には、米国およびその他世界11カ国の2,454人が参加、2021年8月から2022年2月にかけてApple Watchの心電図アプリで記録した、125,610の心電図を提供しました。そしてこれら心電図は、前述のAIアルゴリズムによって解析されました。
AIアルゴリズムが左室駆出率が40%未満(左室収縮機能障害)であると検出したApple Watchの心電図を、心エコー検査の結果と比較すると、信頼区間95%となりました。
つまり、Apple Watchの心電図とAIアルゴリズムから、かなり正確に左心室機能障害が検出できることになります。
メイヨー・クリニックが開発したAIアルゴリズムは、現在米食品医薬品局(FDA)の評価を受けている最中とのことです。
Source:Nature Medicine via MyHealthyApple, 9to5Mac
Photo:Apple
(lunatic)
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- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania