<&GP自作部>
キャンプ最大の楽しみが焚き火って人は、多いのではないでしょうか。自然の中でメラメラと燃える炎をボーッと眺めているのは良いものです。
楽しい焚き火に欠かせないのが、燃料となる薪。これがないと、当たり前ですが焚き火はできません。薪の調達方法は様々で、森の中の落ちた枝を集めたり、キャンプ場の売店やホームセンターで購入したり、あるいは家で丸太を切って薪を自分で作ったりする猛者もいることでしょう。
そんな大切な薪は、焚き火中どこに置いていますか? 購入した薪は束の状態なら問題ないのですが、紐を外すとバラバラで収拾がつきません。また焚き火サイドの地面が濡れていたりすると、せっかくよく乾燥した薪が湿ってしまいます。
そんな時に便利なのが薪ラック。これがあれば、薪束を地面に直接触れることなく保管可能。しかも薪をすっきり並べて置けるので、散らかりがちな焚き火台周辺をキレイに整頓可能なうえ、見た目もとってもお洒落に演出できます。
便利な薪ラックは、いくつかのメーカーから販売されていますが、細めの木材で自作することもできます。そこで今回は、コンパクトに畳めるタイプの薪ラックDIYに挑戦してみました。
■薪ラックのDIYに挑戦!
今回作る薪ラックは、折りたたみ用の接続パーツが要らないセパレートタイプ。梯子型に作った2枚のフレームを、交差させて組み立てるだけ。簡単な構造ながら耐荷重は抜群です。
作る際の注意点は、横板の間隔です。ここを間違えるとしっかりと固定されませんので、図面を確認しながら製作してください。材木は切り間違いを考慮して数本ずつ用意すると安心です。
ほかに長さ32〜36mmの木工用ビスが必要になります。
■用意するもの
用意したのは3種類の大きさ(10×90×1820mm、30×40×1820mm、15×40×1820mm)の木材です。
■木材を加工していきましょう
この中から、まずは30×40の木材を長さ700mmで切断し、その端を45度の角度に整えます。小学校で使っていた三角定規を使うと簡単にラインが描けますよ。これがラックの脚になりますので4本用意してください。
次に10×90の板材を400mmで4枚、そして15×40の木材を、300mm×1本、360mm×2本、400mm×2本で計5本切り出しましょう。
■いよいよ組み立てです
ここまでできたら、いよいよ組み立て開始です。まず2本の脚の下から100mmのところに15×40×300の材をビス留めし、上端部に10×90×400の板を、こちらもビスで取り付けます。
四隅の直角をしっかり測って、平行四辺形にならないように注意してください。
次に残り2本の脚で、同じように下から100mmに15×40×360の材を、上端に10×90×400の板をビス留めします。
これで幅が違うフレームが2個できました。
ここから残りの材を取り付けますが、位置が重要なのでご注意ください。
まず幅が広いほうのフレームからいきましょう。フレーム上端から150mmのところに10×90×400の板を、355mmに15×40×400の材を、450mmに15×40×360mmの材をそれぞれビス留めします。
次に幅が狭い方のフレームの上端から150mmのところに10×90×400の板を、370mmに15×40×400の材を、こちらもビス留めします。
梯子型のフレームが2個になりました。途中に入る材の長さや位置が微妙で難しそうですが、ここが重要になります。2つのフレームをX型に交差させるように組み立てると、ちょうどクロスする場所で材木同士がぶつかり合って組み合わさるのです。
またフレーム同士は、このように平らに組むことも可能で、車のラゲッジスペースにも入れやすくなっています。
■実際にキャンプ場で使用してみよう
それでは完成した薪ラックを組み立ててみましょう!
材木の固定位置が間違っていると、うまく組み立てられないのでご注意ください。フレームがしっかり組み合えば、重い広葉樹の薪でもこのように、しっかり積み上げることが可能。
薪をとてもスタイリッシュに整頓できるので、炎を上げる焚き火台と並べると、とてもカッコ良いですね。
おまけに見た目が良いだけでなく、薪に湿気や土汚れを付けずに保管可能で、薪をくべるときにも取りやすいと良いとこだらけです。ぜひ皆さんも、この記事を参考にオリジナルの薪ラックDIYに挑戦してみてください。
<写真・文/阪口 克>
阪口克|旅と自然の中の暮らしをテーマに国内外を取材するフリーカメラマン。秩父郡長瀞町の自宅は6年かけて家族でセルフビルド。著書に『家をセルフでビルドしたい』(文藝春秋)、『ビジュアル版焚き火のすべて』(草思社)、『ファイアーサイドクラフト』(山と渓谷社)ほか多数
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- Original:https://www.goodspress.jp/reports/490743/
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