「宇宙開発はNASA(アメリカ航空宇宙局)をはじめ、アメリカがリードしてきた」と考える人は多いでしょう。しかし、近年は日本でも宇宙開発を推進する機運が高まっており、国内における宇宙業界の市場規模が拡大しています。
最近は市場規模の拡大に伴い、キャリアや性別に捉われない“多様な人材”を確保する取り組みを行う人材会社や宇宙関連業界の企業が増えてきました。
具体的には、どのようなことが行われているのでしょうか。日本における宇宙業界の現状や、「多様な人材の確保」に向けた日本の取り組みについて詳しく解説していきます。
今熱い、宇宙業界。日本の現状とは
また、アジアの宇宙スタートアップは258社、宇宙ビジネスに参画している国内大企業・異業種企業は116社あり、国内宇宙スタートアップの2022年7月までの資金調達額は195億円となったといいます。
そんな中、日本では近年、宇宙産業において自治体と民間が連携して取り組みをする動きが見られています。
その一例として挙げられるのが、宇宙産業における総合的なサービスを展開するSpace BD株式会社(以下、Space BD)が、群馬県と宇宙産業振興に向けた共創を開始したことです。
今後は、群馬県内の宇宙ビジネス創出に向けて、ワークショップの開催や実証プロジェクトの実施などに取り組む方針です。
人材業界が推し進める「宇宙業界の人材確保」
そのため昨今、日本の人材会社は宇宙業界に多様な人材を確保しようと動き出しています。
株式会社マイナビ(以下、マイナビ)は、宇宙業界の業界研究&就職・転職イベント「Mynavi SPACE JOB FAIR 2022」を12月13日(火)~17日(土)に初開催。
本イベントを通じて「実際にどんな仕事があるのか?」「自分のキャリアでも挑戦できる?」といった学生・社会人の疑問を解決し、宇宙産業についての理解促進を図ります。
そのほか、日本では人材業界が宇宙産業の人材拡大に向けた“キャリア教育”を実施する動きも見られるようになりました。
第1弾の取り組みとして「宇宙×ビジネス」をテーマに学年や専攻にかかわらず参加できる大学生向けキャリアセミナーを開催しました。新たなキャリア教育や人材募集に資する情報交換などを行うことで、未来の新産業創出支援への貢献に寄与します。
大学協働で宇宙開発に貢献
年々、規模が拡大している宇宙産業において、日本の大学発スタートアップの活躍が注目を集めています。例えば、北海道大学発スタートアップ企業のLetaraa株式会社(以下、Letaraa)。
2022年10月には、東京大学協創プラットフォーム開発株式会社が実施する、大学に関連する優れた技術を支援する大学型インキュベーションプラットフォーム「1stRound」第7回支援先企業として採択されました。
大学間の垣根を超えて取り組みを行うことで、先進的な技術開発につなげています。
性別に捉われない宇宙産業を目指して
日本では、女性の理系進学率が低いとされてきました。その中で、宇宙に興味のある女性のキャリア形成・ビジョン実現を応援する株式会社Kanattaは、女性が宇宙業界で活躍できる機会の提供を行っています。
また、宇宙にまつわる仕事をするさまざまな人にインタビューをする「宇宙のお仕事図鑑」では、理系に捉われない宇宙業界の仕事について紹介。
女性が宇宙業界で働くことへの壁をなくす取り組みにより、ますます宇宙業界の人材が多様になり技術開発の発展へとつながりそうです。
- Original:https://techable.jp/archives/186742
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:はるか礒部