【アウトドア銘品図鑑】
ミリタリーテイストの今どきデザインとコスパの良さで注目されている中国発ブランド、ONETIGRIS(ワンティグリス)ですが、2020年よりナチュラムが取り扱いを開始して以降、日本でもメキメキ頭角を現しています。
ソロやデュオにちょうどいいサイズのワンポールテント「Northgaze(ノースゲイズ)」(2万4900円)は、保温性のよいポリコットン素材で2万4900円! 煙突穴付きでこの価格は破格ともいえます。
さらにナチュラムではこの秋、「Northgaze」をベースとした限定モデルONETIGRIS×Hilander(ハイランダー)「A型フレーム Northgaze ポリコットン」(3万9800円)を発表しました。ワンポール特有のレイアウト制限が解消されて、広々と使えると話題です。
■ポリコットン生地らしい重厚感
収納サイズはφ23×53cmで、重さは7.4kg。ワンポール「Northgaze」に比べて直径が3mmほど太く、重さも150g増えています。
暗闇で頭がぼんやり光る蓄光タイプのペグ18本、反射材入りの張り綱8本、そして幕とフレーム。ペグと張り綱はワンポール版と共通です。
重量感はありますが、クルマなら問題なく持ち運べます。
ではバイクなら? ライダー人気の高いogawa「ステイシーST-Ⅱ」の収納サイズが19×52×H19cmで、ロゴス「Tradcanvas ツーリングドゥーブル・DUO-BJ」が20×67×H20cm。「A型フレーム Northgaze ポリコットン」も大きめのキャリアを装着していればなんとか積載できそう。
幕の裾には1本だけベルトがあるので、このベルトがたるまないようにペグで固定。さらにベルトと幕後部の1辺で台形を描くようにして、裾2カ所をペグダウン。フロアレスのテントはベルトを複数使って「ベルトを平行(または直角)にして」なんていう説明がありますが、「A型フレーム Northgaze ポリコットン」は10角形なので、中心を通る1本のベルトと最後部の辺が平行になるわけです。
あとはA型フレームを天頂部に当てて持ち上げてから、裾をペグダウン。ベルトと並行になるよう出入り口の2カ所を固定し、その後に間を固定するとバランスよく張れるというわけ。
最後に忘れず、張り綱で風に備えておきましょう。
ポリコットンらしくシワの少ない仕上がりが気持ちいい!
冷たい風を遮断してくれるスカートですが、出入り口となる前3面分のみスカートがありません。風が入りやすいかもしれませんが、全閉しても下から上へと空気が流れやすくなるので、これでいいのでしょう。
■レイアウトが自由自在
インナーテントがないので、コットを入れます。真ん中にポールがないので、コットやチェア、テーブルを運び込みやすいし、レイアウトは自由自在。
端にいくほど天井が低くなるのでコットを置くと圧迫感がありますが、「A型フレーム Northgaze ポリコットン」では真ん中にチェアやコットを置けるし、動きを妨げません。これが便利。
耐火性能を持つ素材で空気孔が付いていて、慣れた人なら薪ストーブをインストールできるようになっています。小さめのワンポールだと、薪ストーブを設置するとかなり動きを妨げられますが、A型フレームはこの点でも有利といえます。
もちろん、薪ストーブを使わない場合はフラップで閉じて、雨や埃が入らないようにもできます。
ポリコットン+スカート付きで、昼間はポカポカ。A型フレームのおかげで真ん中を陣取れるので、のびのび過ごせます。
少し気になったのは、A型フレームはφ22mm。ワンポール版のメインポールはφ28mmなので、少し細いんです。幕自体に重さがあるので、φ26mmくらいあるほうが安心な気もしますが、同社「ディアーグ」や「ネヴィス」のA型フレームと同じ直径なので、必要十分なのでしょう。
■出入り口を風向きによって選べる
「A型フレーム Northgaze ポリコットン」はワンポール版同様、出入り口を環境にあわせてアレンジできます。
出入り用のファスナーは左右2カ所。風下を出入り口にする、視線を塞ぎつつ風を取り入れるために両側を開ける、クルマにアクセスしやすいほうを開くなど、使い方はイロイロ。
手持ちのポールを使って跳ね上げれば開放感抜群。この場合、両側が下に向くよう張り綱を調整すれば西日や視線を遮ることだってできます。
出入り口の裾あたりはウェビングテープが縫い付けられていて、跳ね上げたときに小物を吊せるようになっています。小型LEDランタンを吊って手元を照らしたり、シェラカップやカトラリーを乾かすのにいいですね。
本来は裾部分なので、雨上がりなどは泥汚れが付着しないよう気をつけたほうがよさそう。
ベンチレーター部分の雨よけはしっかりアーチを描いており、潰れにくくなっています。
天然の調湿作用をもつコットンを35%混紡していますが、そうはいってもインナーがないので、地面の湿気が幕内にたまり放題。ベンチレーターが機能しないと大変なことになりますから、これはありがたいですね。
正直、夏は背面にもファスナーが1本ほしいところ。とはいえこの価格ですから、贅沢は言えません。それに、化繊よりも遮光性や通気性があるポリコットン製なので、扇風機と併用すればなんとかなりそう。
というか、保温性のあるポリコットン製でワンルーム的に使える「A型フレーム Northgaze ポリコットン」の本命は断然冬。冷たい雨が降る冬でもテント内があたたかいし、真ん中にポールがないのでのびのび過ごせます。
肌寒い季節〜冬をオンシーズンとするソロキャンパーにとって、A型フレームはかなり重宝するシステムです。
>> ハイランダー
<取材・文/大森弘恵>
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- Original:https://www.goodspress.jp/reports/493888/
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