2010年以前にAppleで働いていたと称する人物が、TikTokで同社のデバイスに関して陰謀論を展開していることが話題となっています。
100%混じり気のないナンセンス
物議を醸しているのは、＠nabeel_coという自称・元Apple社員のアカウントがTikTokに公開している、Appleに関する一連の動画です。
Appleがユーザーを欺いていると語る一連の動画は、多いものでは執筆時点（11月30日）で440万回も再生されています。
アカウント内では、iPhoneのストレージにある「システムデータ（その他）」が増えるのは、Appleによる計画的陳腐化（わざとデバイスの寿命を縮める）だ、スティーブ・ジョブス氏はiPhoneの高速化を気にしていた、消費者を騙して欠陥品を掴ませるためにAppleCareが使われている、あえて一部のバグに対処しない――といった全く根拠のない陰謀論が次々と展開されています。
ニュースサイトAppleInsiderが「この主張は100%混じり気のないナンセンスだ」と指摘するまでもなく、システムデータはデバイスをスムーズに動かすための処理スペースにすぎず、使用していないアプリを削除したり、キャッシュをクリアしたりすれば、iPhoneのストレージで占める容量は減ります。
もし本当に10年以上前にAppleに籍を置いており、万が一この人物の語る方針が一部であったとしても、今のAppleが同じポリシーで動いていると考える理由はありません。そもそも、これだけ一般人のみならず専門家もiPhoneを手にしている時代、怪しい不具合はすぐに解析されてしまいます。事実、バッテリー劣化でパフォーマンスを低下させていたことは大問題となりました。
前述のAppleInsiderは、男性の「新たなハードウェアを買うことに繋がるバグには言及しないポリシーが存在する」という指摘について、同じくAppleで働いた経験にもとづいて、これまでに一度もなかったと断言できるとまで語っています。
数百万のアクセス数が物語っているとおり、過激なことを言えばユーザーの耳目を集めることができる時代なだけに、こうした陰謀論がかったコンテンツは後を絶ちませんが、くれぐれも根拠のない動画を真に受けないよう注意したいものです。
Source:AppleInsider,TikTok/nabeel_co
(kihachi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-507313/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania