メタバース(仮想空間)上のアバターの動きを「モーション」によって、より人間らしくしようとする動きが進んでいます。
しかし、モーションを使用するゲームやアプリケーションは、すべてのモーションを撮影・編集・制作しており、莫大な時間と制作費が必要とされているといいます。
そんな中、株式会社アノマリー(以下、アノマリー)は帝人フロンティア株式会社(以下、帝人フロンティア)と共同で、あらゆるモーションをビッグデータ化するプラットフォーム「MOTIONBANK」を運営しています。
あらゆる動きをビッグデータ化
「MOTIONBANK」は、ストリートダンスを軸としながら、人や動物のあらゆるモーションをビッグデータ化し、さまざまな分野のイノベーションへと活用するプラットフォームです。
現在では、1.5万を超えるモーションデータを蓄積しており、これらをビッグデータとして保有しているとのこと。
*1…人や物などのモーション(動き)をデジタルデータ化し、3Dで動画化したもの
ゲームやアプリの制作コストの削減へ
MOTIONBANKであれば、 一つの動画を細分化し動きごとにタグ(悲しむ、怒るなど)で分類管理し、それをAIにディープラーニングさせ、タグに合わせた適正な独自のモーションデータを生成することが可能。大幅な時間とコストを削減することができます。
また、ゲーム・アプリケーション制作のほか「人の動きをトレースしたロボットの制作」「歩き方のモーションデータによる病気予防や健康促進のサポート」などへの活用も想定しているとのことです。
メタバース上でダンスコンテンツを展開予定
2022年5月、アノマリーは株式会社NTTドコモ(以下、NTTドコモ)との資本業務提携を発表。今後はメタバースでのダンスコミュニティをはじめ、さまざまなオフラインコミュニティを形成するプラットフォーマーと手を取り、新経済圏を構築するとのこと。
2023年には、物理的な距離を越え、国境の概念もなく人々がつながるメタバース上で、ダンスコンテンツを展開する予定です。
加えて、NTTドコモとともに、ダンスモーションを活用して言語コミュニケーションよりもさらに直感的にコミュニケーションがとれる新たな言語・会話方法の開発に挑むといいます。
(文・Haruka Isobe)
- Original:https://techable.jp/archives/186978
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:はるか礒部