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祝・軽自動車のカー・オブ・ザ・イヤー受賞!! 2022年“気になった”軽自動車5選

毎年のイヤーカーを決める日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)。第43回となる2022-2023日本カー・オブ・ザ・イヤーは、日産 サクラ/三菱 eKクロスEVがイヤーカーに輝きました。COTYは1980年からスタートしていますが、40年以上の歴史の中で、軽自動車がイヤーカーになったのは初めてのことです。

一日数10kmの走行という使い方が多い軽自動車だからこそ航続距離を割り切ることで実現した企画性や、ガソリンスタンドが減少し続けている地方の過疎地域での社会的課題を解決する可能性、そして走りの良さや静粛性が評価されての受賞でした。

ただ、今や新車販売台数の4割近くが軽自動車という時代です。かつて軽自動車は“安かろう悪かろう”的な部分もありましたが、昨今の軽自動車は登録車に引けを取らない乗り心地は当たり前。装備も登録車から乗り換えても不満がないものが搭載されています。

2022年もフルモデルチェンジ、マイナーチェンジ、追加グレードなどで、さまざまな軽自動車が登場しました。その中で、筆者が気になった5モデルを紹介します。

1. 打倒N-VAN! 商用車ベースで遊びに便利な機能と空間を盛り込んだ秘密基地「スズキ スペーシアベース」

2022年8月にスペーシアシリーズの第4弾モデルとして登場したスペーシアベース。名前からもわかる通り、『遊びに便利な秘密基地』をコンセプトに開発されたモデルです。最大の特徴は前席から後ろの空間を最大限確保するために軽貨物車にしていることです。これは軽キャンピングカーのベース車にも選ばれるホンダ N-VANのプラススタイルファンや、4ナンバー車になったダイハツ アトレーと同じ考え方です。

逆に最大のライバルであるN-VANと大きく違うのは、運転席はもちろん助手席にも乗用モデルと同等のシートが奢られていること。上級グレードは両席シートヒーターも備わるなど、単にスペースを広げるだけでなく移動中の快適性にも配慮されています。

リアシートは商用車につけられるものなので、正直ここに大人が座ってドライブするのは難しいでしょう。その代わりリアシートの背もたれを倒して標準装備のマルチボードを丈夫にセットするとテーブルと椅子になったり、リアシートを倒してマルチボードを下段に設定することで車中泊できるスペースが出現したりするなど、リアシートとマルチボードを活用することで車内をさまざまな形で楽しむことができます。

スペーシアのリアクォーターガラス部分はパネルで埋められ、その裏側には便利な収納を装備。他にも天井や助手席座面下などに遊び道具を入れられる収納が設けられています。

釣り、ソロキャンプなどを楽しみたい人、夫婦で共通の趣味を楽しみたい人で手頃な価格帯のクルマを探している人にぜひ注目してほしいモデルです。

 

2. 人気のアウトドアテイストを盛り込んだ軽ハイトワゴン「ダイハツ タントファンクロス」

2022年10月、4代目タントのマイナーチェンジに合わせて追加されたのが、アウトドアテイストを盛り込んだタントファンクロス。スズキがスペーシアにクロスオーバースタイルのスペーシアギアを追加したのが2018年12月ですから、4年の時を経てついにダイハツとスズキがガチンコバトルを繰り広げることになりました。

スペーシアギアが丸目のヘッドライトで優しいイメージを残したのに対し、タントファンクロスは四角をベースにした複眼のヘッドライトを採用。自然の中でのイメージがかなり異なるので、どちらが人気になるかは非常に興味深いところ。

インテリアはリアシートの背もたれ裏側に防水シート加工を施すことで、汚れた釣り道具やキャンプ道具も気兼ねなく積めます。もちろんミラクルオープンドアを始めとするタントの便利な機能はそのまま使えます。

ボディカラーは流行のサンドベージュやカーキ、くすんだ水色などアウトドアテイストのものを多数用意。アウトドアっぽいクルマが欲しいけれど、今流行っているアウトドアカスタムした旧車はハードルが高いという人も、これなら満足できるはず!

 

3. 中身が大きく進化したユルキャラ軽ワゴン「ダイハツ ムーヴキャンバス」

軽ハイトワゴンが定番の選択肢になって以降、1年間に売れる軽自動車の4割以上がスライドドア車になりました。スライドドアが当たり前になると、軽ハイトワゴンや軽1BOX以外に乗っている人からも「スライドドアが欲しい」という声が出てくるものです。そんな中で登場したのが2016年6月にデビューしたダイハツ ムーヴキャンバスでした。

初代ムーヴキャンバスはモデル末期まで販売台数が落ち込まずに売れ続けたヒットモデルに。理由はスライドドアの利便性と軽ワゴンの使い勝手を合わせた部分にありますが、ヴィンテージ感ある可愛らしいデザインも支持された大きな理由のひとつでしょう。その愛らしさから女性をターゲットにしたクルマに感じますが、地方にクルマで出かけると男性が一人でムーヴキャンバスを運転している光景をよく見かけたのも印象的でした。

2022年7月に登場した2代目は、見事なまでのキープコンセプトのデザインに。もちろん細部をよく見るとデザインは変わっているのですが、普通の人がパッと見ただけでは同じクルマに見えるはず。初代がすでに完成されたデザインで最後まで人気があったので、2代目もイメージを変える必要はないという判断であることは言うまでもありません。2トーン(ストライプス)とモノトーン(セオリー)が用意されたことも初代と共通する部分です。

一方、フルモデルチェンジにより中身は大きく進化しました。ダイハツの新しい設計思想であるDNGAに基づく新プラットフォームの採用で車両重量は約50kg軽量化。初代はNAエンジンのみでしたが新型はターボもラインナップに加わり、安全装備も最新のスマートアシストが搭載されています。男性でもゆるい雰囲気でクルマを楽しみたい人はおさえておきたい一台です!

 

4. 洗練されたイメージをまとった大人のN-ONE「ホンダ N-ONEスタイルプラスアーバン」

ホンダ N-BOXのデビュー10周年を機に展開がスタートしたホンダの軽自動車であるNシリーズ共通の新ブランド「N STYLE+(エヌスタイルプラス)」。第一弾となるN-BOXカスタムスタイルプラスブラックに続き、2022年8月に登場したのがN-ONEスタイルプラスアーバンです。

もともとN-ONE自体が軽自動車にプレミアム感と心地よさを追求したモデルですが、スタイルプラスアーバンはさらに洗練された都会的なエッセンスを取り入れた特別仕様車として登場しました。

フロントグリルやサイドモールはクロームメッキやブラックで引き締まった雰囲気を演出し、インテリアはウッド調のインパネとタン&チャコールのシートで統一感を出しています。ボディカラーは5色用意されていて、中でもイメージカラーのガーデングリーンメタリックがクルマのコンセプトとぴったりハマっていると感じました。

小さなクルマをオシャレに乗りこなしたい人に注目して欲しいモデルです。

5. 限定1000台が5日で完売した、スペシャルなコペン「ダイハツ コペン20周年記念特別仕様車」

2002年6月にデビューした初代コペンは、久しぶりの軽2シーターオープン、しかも電動開閉式のハードトップを備えたモデルとして話題になりました。直列4気筒ターボの走り の気持ちよさ、丸目のクラシカルなデザインも評価され、現在でも高値で取引されるモデルの一つとなっています。

初代の生産が終了して約2年経過した2014年6月、満を持して2代目コペンが登場。デビュー時はスポーティなローブとアクティブなイメージのエクスプレイという2つのデザインをラインナップ。2015年には初代を彷彿させる丸目のセロが、2019年にはGRスポーツがラインナップに加わりました。

そんなコペンが誕生20周年を記念し、1000台限定で特別仕様車が発売されました。ステアリングはMOMOの本革が奢られ、専用の自発光式3眼メーターを装備。アイボリーの本革シートにはコペンのロゴが入ります。足元はBBS製の16インチアルミホイールに。スカッフプレートやインパネガーニッシュには20周年のロゴがつけられました。

この限定車はわずか5日で完売に。中古車市場ではプレミア相場で取引されています。おそらく今後もなかなか値落ちしないでしょう。

(文/髙橋 満)

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