世界最大の半導体企業であるTSMCが、ドイツ・ドレスデンへの半導体工場建設を検討している模様です。実現すれば、欧州における同社初の半導体工場となります。Financial Timesが報じました。
早ければ2024年に工場建設が開始
TSMCは来年早々に経営幹部を現地に送り、地元政府による支援内容や現地サプライチェーンなどについて話し合う見通しとのことです。
TSMCはこの半年以内にすでにドイツで協議の場を設けており、来年初めには工場への投資額を含む最終決定を下す予定とのことです。早ければ2024年に工場建設が始まる見込みです。
TSMCは昨年顧客から、欧州への工場建設を打診されていましたが、ロシアのウクライナ侵攻により計画は一時保留となっていました。しかし主に欧州の自動車メーカーからの欧州産半導体を求める声を受け、工場建設計画が復活したと関係者は語っています。
自動車や家電製品向けの製品が製造
ドイツ・ドレスデン工場で生産されるのは、スマートフォンなどに搭載される最先端のチップではなく、22〜28ナノメートル(nm)プロセス技術を用いて生産されるチップで、自動車や家電製品などに採用される見込みです。
欧州工場が実現すれば、人材確保が問題になるかも知れないとFinancial Timesは指摘しています。TSMCはすでに米アリゾナ州の新工場に数百人の技術者を派遣しているほか、日本の熊本工場にも500人〜600人の技術者を送り込む必要があるからです。
Source:Financial Times
(lunatic)
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