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2022年のアウトドアライフを格上げした「軽い&パワフル」な最新ポータブル電源5選

【2022年人気アイテム総まとめ】

キャンプ場でポータブル電源が使われている光景が当たり前になってきました。

防災にも役立つし、1台くらい持っておきたいなぁ…と思っていても、日々進化しているので、どのタイミングで購入すればいいか悩んでいませんか?

2022年のキーワードは、ずばり「リン酸鉄系」。

ひとくちにリチウムイオン電池といっても、携帯電話に使われるコバルト系、クルマに採用されているマンガン系などいろいろあって、エネルギー密度によって特徴が異なります。ポータブル電源の場合、現在はコバルト系や三元系が主流ですが、今年はより安全性が高いリン酸鉄系を採用するブランドが続出。

リン酸鉄系リチウムイオン電池は長寿命。充電サイクル(放電容量の合計が100%になると1回分の充電サイクルとしてカウントされる。例:電池の充電を80%使用する→フル充電する→20%使用する=1回分の充電サイクル)も1000回、2000回は当たり前。使い方によりますが、500〜600Whのポータブル電源の場合、1日1回使っても10年ほど使えるといわれています。

もちろん、リン酸鉄系ではない商品の安全性が低いわけではありません。BMS(バッテリーマネジメントシステム)によって管理されていれば、安心して使えます。

「UPS機能」と「専用アプリ」による充電スピード管理も、当たり前になりつつある機能。

UPS機能とは、コンセントにつないだポータブル電源にパソコンなどを接続しておくと、停電時にはポータブル電源が素早くパソコンに電力を供給してくれるというもの。落ち着いてデータを保存できるし、非常時にフル充電されるので、防災アイテムとしても効果あり。パススルーとは違って、ポータブル電源に負荷がかかりにくい傾向にあります。

また、充電スピードが速いほうがいい気もしますが、速い=負担が大きくなるわけです。ユーザーとしては、普段はゆっくり、いざというときは素早くといった具合に管理したいもの。そのための専用アプリが各社で開発されているんですね。

■キャンプに持って行くなら?

大容量なものほど頼りになるポータブル電源ですが、キャンプや車中泊に持って行くなら話は別。重さ10kg以上になるとクルマに持ち上げるのも大変だし、大容量になるほど高額になります。

狙いは1000Wh以下の小〜中容量で、定格出力500W以上のポータブル電源です。その中でも特徴的なモノをピックアップしてみました。

1. とにかく手軽でパワフル!

BLUETTI
「BLUETTI EB3A」(5万9980円)

容量:268.8Wh
定格出力:600W(電力シフト機能1200W)
バッテリータイプ:リン酸鉄リチウムイオン電池
重さ:4.6kg
サイズ:255×180×H183mm
動作温度:充電時0〜40℃、使用時-20〜40℃
UPS(無停電電源装置):○
防塵:−
専用アプリ:○
BMS(バッテリーマネジメントシステム):○
充電時間:最速40分で70%
充放電サイクル:2500回以上
保証:2年

三元系よりも安全性が高い「リン酸鉄リチウムイオン電池」を採用。BMSも搭載しており、安心して使える1台です。

5kg以下の持ち運びやすいポータブル電源だけど、9つの出力ポートを備えています。このクラスには珍しい最大出力600W。おまけに高出力な電気製品の出力を下げる「電力シフト機能」によって、最大1200Wまでの家電を動かせるスゴイヤツでもあるんですね。

もちろん純正弦波でパソコンやプロジェクターにも使用可能。Bluetoothでスマホとペアリングすれば、専用アプリで入出力電力の管理や本体に備えられたLEDライトのオン/オフ切り替えもできます。

簡易UPS機能付きなので、自宅でパソコンやHDDをつないでおけば、停電時に大切なデータを守れますよ。

>> BLUETTI

2. X-BoostとTUV認証がスゴイ

EcoFlow
「RIVER 2 Max」(6万4900円)

容量:512Wh
定格出力:500W(サージ1000W、X-Boost750W)
バッテリータイプ:リン酸鉄リチウムイオン電池
重さ:6.1kg
サイズ:269×259×H196mm
動作温度:充電時0〜45℃、使用時-10〜45℃
UPS(無停電電源装置):○
防塵:−
専用アプリ:○
BMS(バッテリーマネジメントシステム):○
充電時間:最速60分で100%
充放電サイクル:3000回
保証:5年

高速充電に定評のあるEcoFlow。「RIVER 2 Max」は従来モデルよりも充電速度が38%スピードアップし、0→100%の充電が最速60分で完了。充電を忘れていても、出かける前にサクッと充電できます。

最大500WのAC出力ポートを備えていますが、電気製品の動作電圧を下げて消費電力を抑える「X-Boost」機能を使えば、最大750Wまでの電気製品を動かせます。似た機能に「サージ出力」がありますが、これは瞬間的な出力。X-Boostは100%の力を出せませんが、電気製品を長時間動かせるんですね。

重さは同クラスのポータブル電源の中では最軽量クラスで、6.1kg。片手で軽々持ち運べます。

リン酸鉄、BMS搭載に加え、ポータブル電源業界で初めてTUV Rheinland(テュフ・ラインランド)の安全認証を取得するなど、安全性の高さも魅力。業界トップクラスの「5年間保証」も自信の現れといえます。

>> EcoFlow

3. コンクリート床での落下テストをクリア!

Anker
「Anker 535 Portable Power Station(PowerHouse 512Wh)」(6万4900円)

容量:512Wh
定格出力:500W(瞬間最大1000W)
バッテリータイプ:リン酸鉄リチウムイオン電池
重さ:約7.6kg
サイズ:約292×251×H188mm
動作温度:機器の充電時-20〜40℃、当製品の充電時0〜40℃
UPS(無停電電源装置):○
防塵:−
専用アプリ:−
BMS(バッテリーマネジメントシステム):○
充電時間:2.5時間で80%
充放電サイクル:3000回
保証:18カ月+会員登録後42カ月

前面に細長いLEDパネルを配し、ライトを付ければ薄暗い場所でだってポートの場所を確認しやすい中型ポータブル電源。

長寿命や安全な点がウリのリン酸鉄系リチウムイオンバッテリーの中でも高品質なセルを採用しており、一般的なポータブル電源の6倍もの長寿命化を実現しています。

しかもうれしいことに、前面と背面の強化パネルと8つの角、そしてバッテリーパック構造を強化。高さ50cmからコンクリートの床へ落下させるテストをクリアしているので、安心して持ち運べます。

ボタン類は静音タイプで電子音が響きません。夜のキャンプ場でも安心して使えます。

従来モデルだと、スイッチがオンの場合、機器が接続されていなくても電力が消費されるけれど、こちらの製品は省電力モードをオンにしておけば自動的に出力がオフになる仕様。待機するだけで電力を消費するのを防いでくれます。

3カ月放置しても7%しか容量が減らないので、いざというときの備えも万全です。

>> Anker

4. ファンレスでとっても静か+埃にも強い

ZENDURE
「SuperBase 600M」(10万9000円)

容量:607Wh
定格出力:600W(サージ1000W)
バッテリータイプ:コバルト酸リチウムイオン電池
重さ:6.4kg
サイズ:190×280×H138mm
動作温度:充電時0〜45℃、使用時-10〜40℃
UPS(無停電電源装置):−(パススルー充電は可能)
防塵:○
専用アプリ:−
BMS(バッテリーマネジメントシステム):○
充電時間:2.9時間で100%充電
充放電サイクル:1000回
保証:2年

発熱の少ない高周波回路+放熱性に優れたアルミ筐体を採用し、ファンなしでも熱をため込まず安全に使えるのが特徴です。もちろんBMSを搭載。

ファンレス設計としたことで、同クラスのポータブル電源に比べて63%もコンパクトに、43%も軽く仕上がっています。バックパネルはLEDライトが搭載されているんですが、いざというときは「SuperBase 600M」を持って懐中電灯とするのもそれほど無理はないんですね。

通常、ポータブル電源は内蔵されたファンで排熱を出しますが、その際に発する音は60dB以上と結構な音量。その点、ファンのない「SuperBase 600M」は30dB未満。どれくらい静かかというと、鉛筆の筆記音くらい。そばに置いてもぐっすり眠れます。

おまけにファンがないということは、排気口・吸気口がなくて埃に強い! 風によって埃が舞いやすいキャンプ場やイベント会場でも安心して使えますよ。

>> ZENDURE

5. -20℃の温度域でも使用可能

SmartTap
「PowerArQ S7」(8万8000円)

容量:716Wh
定格出力:700W(サージ1400W)
バッテリータイプ:リン酸鉄リチウムイオン電池
重さ:7.9kg
サイズ:214×212×H230mm
動作温度:充電時0〜40℃、使用時-20〜45℃
UPS(無停電電源装置):−
防塵:○(IP20)
専用アプリ:−
BMS(バッテリーマネジメントシステム):○
充電時間:3〜4時間で100%
充放電サイクル:3000回以上
保証:2年

キャンプシーンになじむカラバリとルックスのよさ、そして安心の日本ブランドでシェアを獲得しているSmartTap。最新モデルは、716Whのリン酸鉄系リチウムイオン電池を採用しており、小型炊飯器や車載冷蔵庫の使用もOK。

カラーは、テントと相性のよいオリーブドラブとコヨーテタンの2色を展開しています。

最先端のBMSを搭載するほか、日本企画のPSE検査、ISO 9001、UN38.3といった安全規格、品質テスト、温度検査に衝撃検査、落下テストなどを実施。カラバリからも分かるとおり、アウトドアでの使用を考慮した商品です。

比較的低温に強く、冬キャンプや車中泊で電気毛布や電気カーペットを動かせるのも人気の理由。

天面では最大15Wのワイヤレス充電も可能! ハンドルをたためばフラットになるので、スマホを載せてもずり落ちにくくなっています。自動電源オン/オフの切り替えもできて、自己放電率は1%以下です。

>> PowerArQ

*  *  *

トレンドであるリン酸鉄系のポータブル電源なら10年、スタンダードな三元系でも2〜5年は使えます。正直、5年もたてば現在より技術が進化して、もっと効率がよくて安全なバッテリーができると思われます。いつか買おうと思っているなら、今買うのが正解です。

>> 【特集】2022年人気アイテム総まとめ

<取材・文/大森弘恵

大森弘恵|フリーランスのライター、編集者。記事のテーマはアウトドア、旅行、ときどき料理。Twitter

 

 

 

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