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「木を絞る技術」でバイオマス燃料製造を効率化!?岡山大発表

日本のエネルギー自給率は年々上昇傾向にはあるものの、他のOECD(経済協力開発機構)加盟国と比べると低い水準にあります。

例えば、OECDにおける2019年度の一次エネルギー自給率比較において、日本は12.1%で36ヵ国中35位という結果です。

この結果からも、エネルギーの自給率こそが日本の抱える大きな課題の1つであることが分かります。

岡山大学は2023年1月8日、この問題を解決する可能性を秘めた大原利章助教、松川昭博教授らの研究グループによる「木を搾る技術」を発表しました。

木を絞る技術とは

1月8日に発表されたプレスリリースによると、ローラー式圧搾機を用いて木材をストローのように圧搾することで、効率的に脱水し、水溶性リグニンを得る「木を絞る技術」を開発したとのこと。

この技術の最大のメリットは、「木材をストローのように導管方向に圧搾することで、効率的に脱水ができること」です。

これにより、効率的なバイオマス燃料の製造を行うことが可能となり、エネルギー自給率の改善が期待できます。

過去の課題を乗り越えた技術

木材にはバイオマス発電の原料として利用されてきた過去がありますが、発電効率を上げるためにはコストと時間を掛けずに含水率を下げることが課題でした。

木を絞る技術は圧搾のみで含水率を35%以下に下げることができ、新たなバイオマス発電の原料の製造技術として用いることが可能です。

同時に採取される水溶性リグニンは抗ウイルス性等の機能性があるだけでなく、ナノ炭素など新素材の原料となる可能性が期待されます。

木を絞る技術の開発は地産地消型のエネルギー循環型社会に向けた大きな一歩と言えるでしょう。

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詳しい研究内容について

経済産業省 資源エネルギー庁

(文・山内琉夢)

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