日本政府が、アプリ販売に対して発生する消費税をAppleやGoogleから徴収する方法の検討を開始した、と日本経済新聞が報じています。現在、ユーザーは消費税相当額を含む金額を支払っていますが、小規模のアプリ開発者からは消費税が納められない事例が発生しています。
納税義務は開発者、しかし海外からは徴収漏れも
アプリ開発者がAppleのApp StoreやGoogleのPlay Storeで販売するアプリを日本のユーザーが購入する際、ユーザーは消費税を含む代金を支払っています。
現在の制度では、アプリ開発者に消費税を納める義務がありますが、海外に拠点を置くアプリの開発者が個人事業主や小規模法人の場合、消費税が支払われないことがあり、消費税を支払っている開発者との不公平が生じています。
2024年度から消費税法改正へ
日本経済新聞の報道によると、政府はこうした問題を解決するため、ユーザーから代金を収集するAppleやGoogleが消費税を支払うよう、2023年度にAppleやGoogleへのヒアリングなどを行なって検討し、2024年度以降の消費税法改正を目指しています。
欧州では、AppleやGoogleが納税義務を課す制度が導入されているため、欧州の制度を参考に検討が進められる模様です。
アプリストアを運営する企業から消費税を徴収する制度にすることで、アプリ発売のたびに会社名を変えて年間の課税売上高を課税対象額の1,000万円未満にするような税逃れの対策にもなることが期待されています。
日本では2015年からアプリ代金が消費税の課税対象に
日本のユーザーとしては、アプリ代金に含めて支払っている消費税が納税されるようになるのは、望ましいことと言えそうです。
なお、日本では、国境を越えたコンテンツの販売に対する消費税は消費地で課される、という経済協力開発機構(OECD)の方針に則り、2015年から消費税の課税対象としています。
消費税といえば、2022年末に海外旅行客を対象とした免税制度を悪用した転売を見抜けなかったとして、Appleが追徴課税の対象とされています。
Source:日本経済新聞
Photo:Apple
(hato)
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