キヤノン株式会社が、この度1.0型で有効画素数約1,260万画素の裏面照射積層型CMOSセンサーを開発しました。
新センサーは、明暗の差が大きい環境においても領域ごとに最適な露光を自動で決定できるため、監視カメラの性能向上が期待できます。
CMOSセンサーの特徴
監視用途向けのイメージセンサーでは業界最高レベルのダイナミックレンジ148dBを実現しており、明暗差の大きい環境でも、人物の顔認証と背景の監視を両立します。
※ 監視用途向けCMOSセンサー市場において。2023年1月11日時点でのキヤノンの調査による
2. 領域に応じて最適な露光時間を決定
一般的なハイダイナミックレンジ撮影では、露光時間を変えた複数の画像を合成することで、明部から暗部まで自然に見える画像を生成しますが、この処理により露光時間のずれが生じ、移動する被写体が重なって写ってしまう「モーションアーチファクト」が起きてしまいます
本センサーは、画面を736分割し、領域ごとに最適な露光時間を自動で決定するため「モーションアーチファクト」が発生せず、移動する人物の顔認識精度が向上します。
また、複数の画像を合成処理する必要がないので、データ量を抑えることができます。
3. 撮影条件のカスタマイズが可能
本センサーは、「複数のCPU」と「専用の処理回路」を内部に搭載することで、領域ごとの露光条件設定を同時に素早く処理できるだけでなく、撮影環境や使用用途に応じて撮影条件などをカスタマイズすることが可能です。
撮影例
昼間の地下駐車場入り口で撮影した場合。
・一般的な高画質センサー
・新センサー
「ナンバープレートの文字」と「運転手の顔」の両方をハッキリと映し出しています。
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000851.000013980.html
(文・川口祐司)
- Original:https://techable.jp/archives/192167
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:川口裕司