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Eco-Pork、放し飼いでも豚の発情検知・個体識別ができるAI技術を開発。23年中に提供予定

株式会社Eco-Porkは、アニマルウェルフェアの観点から推奨されている、繁殖するための母豚が自由に動ける「フリーストール」飼いの環境下でも、「発情検知」「個体識別」を可能とするAI技術を国内で初めて開発しました。

個体識別技術


個体識別技術では、それぞれの繁殖豚の耳に取り付けた識別子を検出し、その色味の組みあわせパターンを用いて個体を特定します。移動する繁殖豚をAI技術で自動追跡し、複数の画像を用いて判断することで、99.7%の精度で個体の特定が可能です。

発情判定技術


AIカメラが繁殖豚の生殖器の状態をAI技術により分析し、発情/非発情のいずれであるかを判別します。生殖器の状態を適切に捉えるための最適な静止画を、AIが動画から自動取得し発情判定を行うことで、判定精度98.3%を実現しました。豚舎の明るさや環境が異なる場合でも、判別精度を保てます。

開発背景

国内で飼養される繁殖豚は管理の面から1頭のみを収容する「ストール」と呼ばれる柵で飼われていましたが、アニマルウェルフェアの観点から、動物が動物らしく自由に活動可能な大きさの区画内で多頭飼養される「フリーストール」への転換が図られています。

「フリーストール」は大きな区画において複数頭を群飼養するため、1頭1頭に合わせたきめ細やかな管理が難しいことが新たな課題でした。今回開発されたAI技術によって、「フリーストール」内に豚が複数飼われている状態でも特定の豚を識別することが可能となります。

株式会社Eco-Pork によると、今回開発されたAI技術は2023年度内の製品化を目標に開発を継続するとのことです。

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000032.000047724.htm

(文・夏木ますみ)

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