現在コミュニケーションマーケットではタレントやモデル、スポーツ選手などをビジュアルモデルとして使用するのが一般的です。
そんな中、今回、その常識を覆すようなプロジェクトが株式会社アマナと東映株式会社ツークン研究所によって開始されました。
単なるビジュアルイメージにとどまらないデジタルヒューマンの家族
CF制作や企業の製品開発において自動車や家電などのプロダクトCGや、インテリアや街並み・自然風景などの空間ビジュアルのCG制作を数多く手掛けてきた株式会社アマナ。
そして、3DCGと先端テクノロジーを組み合わせて制作される人物CGキャラクター「デジタルヒューマン」の研究開発に取り組んできた東映ツークン研究所。
この2社が協業したことにより、広告ビジュアルを構成するプロダクト、空間、人物の全てを撮影することなくCG上で制作することが可能になりました。
今回のプロジェクトで企業広告やコミュニケーションツールに登場するモデルとしてまず制作されたのが母親、父親、子どもの3人からなるデジタルヒューマンのファミリーです。
これらのデジタルヒューマン達には人格が備わっており、ストーリーを語ることが可能で、彼らのコミュニケーションには現実にも劣らないリアリティと奥行きがあります。
自由自在なキャスティング
今後はこの家族だけにとどまらず、まるで現実のモデル事務所のように機能するデジタルヒューマンのモデルライブラリーを制作する予定です。
手や足のパーツモデルも含め、いつでもどこでも必要なモデルを自由にキャスティングできる点、肌の色、体型、衣装などを自由に変更できる点が現実と異なります。
広告だけじゃない。デジタルヒューマンの無限の可能性
デジタルヒューマンはコミュニケーションマーケットだけでなく、エンタテインメント業界におけるゲームや映画の登場人物、アパレル業界のファッションモデルなど、今後様々な業界での活用が期待されます。
デジタルヒューマンを活用するメリットとして
- ビジュアルの撮影プロセスのデジタル化による時間や場所に縛られない制作活動の実現、環境負荷や制作コストの削減
- 最適なモデル起用によるブランディング。モデルの肖像権使用に伴う競合排除や契約期間、展開メディア条件などがフリーに。煩雑な契約業務などの負担からの解放やモデルの経歴や起用後に発生するトラブルのリスク回避。
- 多彩なコミュニケーションメディアへの対応や、自由自在なフィッティング・ポージングなど、表現可能な領域の拡大。
などが挙げられます。
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000239.000040283.html
(文・大谷尊迪)
- Original:https://techable.jp/archives/193201
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:ohtani