「取引(Deal)」の達人を自称する人間でも、株の動向まで読むことは難しかったようです。アメリカの前大統領であるドナルド・トランプ氏の確定申告書類から、Apple株が大きく急騰する前に売りに出していたことが明るみになりました。
2014年に売却を公言していたが
新たに公開された確定申告書類によると、ドナルド・トランプ前大統領とメラニア夫人が揃って、AppleとMicrosoftの株を2017年に売却していたことが分かりました。
いずれの株も2013年頃に購入しており、83万3,118ドル(約1億820万円)で売却したAppleでは35万1,613ドル(73%増:約4,566万円)、46万4,558ドル(約6,033万円)で売却したMicrosoftでは21万5,691ドル(87%増:2,800万円)の利益をトランプ氏は計上しています。
トランプ氏は2014年、Twitterで「Samsungのように大きな画面をiPhoneに採用することを間抜け(dumb)にも拒否した」Appleの株は下がるとし、持ち分を売ったと公言していました。それを思えば、2017年まで持ち続けていたのは驚きです。
I predicted Apple's stock fall based on their dumb refusal to give the option of a larger iPhone screen like Samsung. I sold my Apple stock
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) January 28, 2014
しかしその後、Appleの株価はピークから幾分か下落したものの、2017年1月と比較して5倍前後にまで高騰しました。Microsoftも同様に大幅上昇しており、仮に両社の株を現在まで持ち続けていれば、500万ドル(約6億5,000万円)超の利益を得ていた計算になります。
もしかすると、2017年にApple製品のボイコットを宣言したタイミングで売却を決意したのかもしれません(その後は再度iPhoneに戻っています)。
“幻の創業者”の機会損失には及ばない
もちろん、将来の業績や株価を予測するのは難しいため、トランプ大統領の取引を批判することはできません。
またApple株での機会損失という点では、ロナルド・ウェイン氏に勝る人物はいないでしょう。彼はスティーブ・ジョブズ氏やスティーブ・ウォズニアック氏とともにAppleを立ち上げた一人で、同社の株式の10%を当時所有していましたが、800ドル(約10万円)で売却、2週間足らずでジョブズ氏のもとを去ってしまいます。
この株をウェイン氏が現在まで持ち続けていれば、その価値は2,600億ドル超(約33兆7,670万円)になっていました。すぐにAppleを去ったことに対し、彼は「当時はそれが最善の選択だったから」「後悔はない。死ぬまで答えは変わらない」と述べています。
Source:DailyMail,Newsweek
Photo:トランプ公式Webサイト
(kihachi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-521317/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania