Appleが、全米プロバスケットボール(NBA)のストリーミング配信権のパッケージ獲得に「関心を示している」と報じられています。他にも、AmazonやNBC Sports(Comcast傘下のNBCUniversalのスポーツ専門チャンネル)などが興味を持っており、特にNBCUniversalは、NBAの放映権の奪還に強い関心を示しているということです。
NBCUniversalやAmazonも強い関心を示す
NBCUniversalは、NBCネットワークでプレーオフの試合を放映できるようにする契約を目指しており、一部のレギュラーシーズンの試合は、同社のストリーミングサービス「Peacock」で独占配信される可能性があります。
関係者によるとNBAはリーチ拡大のため、全試合をストリーミングで同時配信するようメディア企業に強いる可能性もあるということです。また、AppleとAmazonもストリーミング限定の配信権のパッケージ獲得に強い関心を示していると報じられています。なお、Amazonは現在、ブラジルにおけるNBAの試合のストリーミングの権利を獲得しています。
NBCUniversalは放映権の奪還を目指す
NBCUniversalは、DisneyとTurner SportsにNBAの放映権を奪われてから20年以上が経過していますが、これを取り戻すために積極的な提案をする用意があるということです。しかし、2社が2024年4月に終了する独占交渉権を放棄しない限り正式な交渉はできません。
また、NBAがDisneyとTurner Sportsとの契約を延長し、両社以外の企業からの入札を受け入れない可能性もあり、実際、2014年には契約が更新されています。しかし現在、テレビ番組のストリーミング配信が主流となっているため、今回は、そうならないだろうと関係者は語っています。
新しい放送パッケージを作成か
CNBCによるとNBAは、入札者向けに1つもしくは2つの新しいパッケージを作り、メディア権利パートナーを現在の2社から、3社〜4社に増やす可能性が高いということです。そのため、現時点ではAppleが入札に参加できる可能性があります。
Appleは、同社のストリーミングサービス「Apple TV+」に新たな視聴者を呼び込むために、スポーツコンテンツを強化してきました。同社はこれまでに、米メジャーリーグ(MLB)とアメリカとカナダのプロサッカーリーグ「メジャーリーグサッカー(MLS)」と契約を結んでいます。
Appleは、Apple TVでメジャーリーグサッカーの試合をライブ配信で視聴できる「MLSシーズンパス」を2023年2月1日より販売開始しており、日本ではシーズン中に月額2,300円、または1シーズン15,000円でMLSの試合を視聴できます。また、Apple TV+では昨年4月、MLBのライブ放送「フライデーナイトベースボール」が、初公開されました。
今年1月には、Appleが英プレミアリーグの放映権の入札を進めているとの報道もされています。また同社は、最終的にはYouTubeが獲得した全米プロフットボールリーグ(NFL)の放送パッケージ「サンデーチケット」の放送権獲得にも積極的な姿勢を見せていました。
Apple TV+、シェアを拡大
スポーツコンテンツが強化されたこともあってか、Apple TV+は、他社サービスが失速する中シェアを拡大しています。2021年1月〜2022年8月にかけてJustWatchが収集したデータによれば、この1年半でAmazon Prime Video、Netflixはそれぞれ19%と14%縮小する中、Apple TV+は29%の成長を遂げていることが確認されています。
またAppleは、2022年度第4四半期(2022年7月〜9月)の業績発表で、Apple TV+を含むサービス部門の売上高は191億8,800万ドルで、前年同期比5%の伸びを記録したことを明らかにしました。さらに同社は、2022年のサービス部門を振り返るプレスリリースを公開し、Appleの有料サービス利用者が9億人を突破したなどの実績を強調しています。
Source:CNBC via MacRumors
Photo:NBA
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- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania